父親率いる2人の息子の家族があり、息子らは母親のことは何処にいるか知らないでいる。ママに会ったことがないのだった。
父親は農業だったが、山師のようにいいろいろな事業を起こしては、良く失敗していた。パパは、何故か良い子で穏やかな兄アロンを可愛がり、
弟キャルの方へはあまり愛情を示さない親であった。弟は、知らず知らずに兄へ嫉妬をするようになる。同じように愛して欲しかった。
事業に失敗したパパを励まそうと、弟は新しい仕事を思いつき、それは運良く成功を収める。戦争に行った兵士たちに野菜を作って送る仕事であった。一山の金をかせいで、自信ができ兄貴の恋人を奪おうと企むのだった。だがそれは兄にバレて、うまくいかずに失敗に終わる。兄弟の溝はいよいよ深くなってしまう。その内心労のためパパが倒れる。弟の不始末と母親の秘密についての家族への心無い行いのために、父は病の床へとつく。
家族の危機がやってきた。皆自分の至らなさのせいだ。じぶんの哀れな醜い心の為に家族を傷付けたのだ。弟は悲しさで胸が一杯であった。ここはエデンの東、イーストは陽の昇る方角である。再生の意味がこめられているのであろうか。
スタインベックの名作を映画化し聖書のカインとアベルの逸話を原点として人はどう生きるべきかを、述べた作品である。
悲劇と言ってもミステリーではなく、人間ものがたりであった。この年になってやっと分かる作品であった。有名なことの功罪で、分からなくなっていたのだ。
失敗しても再生できるとした力強い祈りのような作品でもあり、一躍ジェームスディーンを世界的な有名人にしたことでも良く知られている。それも悲劇よのう。