スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

十二単衣を着た悪魔   黒木瞳 監督  /伊藤健太郎  主演  2020年  内館牧子原作

黒木瞳の監督した映画というので、ちょっと噂になったよね。今はもう出演することのない伊藤健太郎が上手いこと演じていて、この人実は才能あるんだと、驚いた。

映画では、兄弟で、弟の方が、勉強とかよくできて、速攻で、東大医学部なんかに合格しちゃう。

家族も、兄の伊藤に遠慮して、大ぴらにお祝いが出来ないでいた。兄弟同士で、ギクシャクしているのを知っていたからだ。特に母親は気を遣っているのだった。めでたく嬉しいことなのに素直にバンザーイとはなれない家族だった。

そんな彼はアルバイトっぽいことをしていて、偶然に源氏物語の再現という仕事内容だった。

伊藤は、突然に源氏物語の世界へワープ。光源氏や、葵の君、藤壺、のいる世界で生きてゆくことになった。そこは宮中であり、不思議な世界。そこで、預言者 雷鳴として職を得て生きる。リュックに持っていたロキソニンだか、鎮痛剤を姫に与えて、痛みを取り去り、元気にさせた功績であった。足の痛い人には、サロンパススプレーなどで神対応。皆が、予言者としてありがたがる。

一宮と二宮とが争い、二宮の王子 光源氏が帝に成るとの知らせを聞いて、母親同士の闘いにもなる。

だが雷鳴の予言通り一宮が帝になった。このおうじ同士は義兄弟ということになり、優劣をつけるのは酷いことであった。

此処で、伊藤は家での兄弟関係についてハッと気づくのであった。弟の入学を喜んでやれない嫉妬深い自分のこと。そのために家族がいくらかくるしんでいるだろうことも。

家来の勧めで、

伊藤沙莉と、結婚するも、初めての子は、出産で母子とも亡くなってしまう。その悲しみを越えられずに泣いて弱っていた。

ところがまた突然に現代世界に戻って来る!でも、大人になった伊藤は、今までの彼ではない。

弟との確執を超えて優しく良い兄になれたのだった。

ボンヤリと沙莉の妻と、会えない自分の子供に思いを馳せる彼。最後は、ハッピーエンドだから。