まともに通して見たことのない映画の一つである。何故だったのだろう。
音楽は何度も聞いているのに、映画は見ていない。途中で退屈してやめていたのだ。
若くジェームスディーンが熱演したが、彼は、映画の半年後に交通事故で亡くなっている。
突然の死であった。大きすぎる栄光が彼を押しつぶしたのか、不明である…。
物語は母はなく、父親の元で2人の少年は育った。兄は優秀なアーロン、弟は不良のキャルと呼ばれていた。
父は兄ばかりをかわいがり、キャルの気持ちに気がつかない、キャルの良い面も見えなくなっていた。
母は死んだと聞いていたが、実は生きていて、すこし離れた街で、繁盛している酒場を開き、男たちも雇い、女ボスのような生活をしていた。
キャルは母に無断で会いにゆき、次には兄のアーロンにも母に合わせるのだった。
死んだと教えられていた母親。
善人ずらしたアーロンは、本当の母にあって、捨てられたことを知って、狂気に走る。
兄は、急に、兵士になって、戦争に行くと言うのだった。フィアンセのエイブラも、お構いなしに捨てて、、勝手に戦争へと行くことになる。
父親は、大切なアーロンを引き止めるために駅に向かったが、アーロンの狂気のような表情を見て、そして、汽車の窓ガラスを顔で割ってゲラゲラ笑うアーロンを見て、脳の血管が敗れ、倒れてしまう。
弟のキャルは、この様なやり方で、父と兄に復讐を遂げた。
兄はいつも優等生だったので、マイナスなことには耐性がなかったということだろう。
これでいいのか、キャルは、自ら東の果ての地に住う罪人の様になるのか…。
うむ、それしかあるまい。 精神的な罪が裁かれる時である。
そこへ、兄の恋人エイブラがやってきて、愛と赦しで、キャルを支え、父とも仲直りをさせるのだった。
本当に立派な行動をするのは女性のエイブラである。スタインベックらしいとも言える。
重々しい題材を、扱ってこの「エデンの東」は、世界的な映画となり、その美しい音楽とともに
、殿堂入りとなったのである。音楽はレナード・ローゼンマン。
PS:エデンの東をブログに書いたのは多分2回目である。うふ。2016年の9月に。