スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

ビューティフル  マインド

素敵な心、素敵な魂、とでも言うのか。ジョン・ナッシュは,実在の数学者であるし、この前まで生きていたのだ。

なぜ美しいのか、それは、愛する数学を究めようとするひたむきな心が、切なく美しいからだろうか。ただ彼は入学した大学で既に、おかしな行動があり、新しい理論を発表して認められたが、戦争のために、その頭脳は使われていく。それは彼には堪え難いことであったのだろう。統合失調症の症状は、だっんだん強くなり、大学に、精神科の医者がやってきて、拘束されて病院におくられるのである。きつい薬と電気ショック、インシュリン治療など辛い治療が続き、一応寛解したと言うことにされた。

 

徐々に大学に戻ったジョンだが、相変わらずおかしな幻に怯えたり、唆されたりの日々であった。幻覚であるスパイはいつも彼を見張っているし、ルームメートも、少女も、本当は存在しない人々であった。

やはり復帰は無理だったようだ、と学校側からは思われた。

 

友人らは、なんとか彼の才能を守らねばと、焦るのだった。

彼の同級生の優秀な男は、今では、学長の部屋に、いや数学部門会長のような高い位に就いていた。

彼も、ナッシュの友人の一人として、プリンストン大学に残るようにと手を打つのだった。

 

彼は、部屋はもらわず、図書館の片隅を、彼の居場所として、相変わらず、窓に数式を書いて過ごすのだった。

そこには、彼を慕う学生らが集まるようになり、いつしか、彼は高度な数学の教授としてみとめられてゆく。

 

ある日、ノーベル賞の調査員が、大学の彼を訪ねてくる。

食堂に招きお茶を飲もうと誘う。ナッシュは、晴れがましいことは苦手で、この食堂に入ったことはないのだった。周囲の教授たちが、ナッシュに万年筆を捧げにやってきた。たくさんのペンが捧げられ、彼に敬意を払う様子を見て、調査員の気持ちは固まった。

 

ストックホルムでは妻が付き添って行った。いつの日も、最低の日も、いつも彼を信じ健闘した潔ぎよさ。

 

それは、不思議な数式であったのかもしれない。

 

その後、彼らは劇的な生涯を終える。

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