エイサくんといえば、ヒューゴの不思議な発明で、機械好きの子役を演じた男の子だ。
数学が得意で、普通学校を超えて高校で数学を習うことになったネイサンである。
ただこの人、発達障害で、ずっと不機嫌なしかめつらばかりだったわ。どんだけ機嫌悪いのーどんだけー。
でもテストで、成績がよくって、世界数学オリンピックに出ることになったの。
君の数式はとても美しくて高度である、と先生は言う。
これに出るには、予選が2度もあって、勝ち残った選ばれた人のみが参加できるということ。
父親は、ネイサンには、とても大切な人だったが交通事故で亡くなっていた。
そのショックは今でもフラッシュバックで現れてくる。
母親はこだわりの強いネイサンと二人暮らしで、ずっと孤独を抱えていた。
握手もできない子だったから。…。
最後の予選に勝ったネイサンはケンブリッジ大の試験場で数学オリンピックに出た。
ケンブリッジは、ニュートンをはじめ、有名な数学者を多く輩出している大学であった。
試験になると、何故か、またお父さんの事故がフラッシュバックで出てくる。最近本当にソワソワしている彼ー接近してきた台湾の女の子にむねがどきどきするのに悩まされていた。
落ち着きをなくして苦しむネイサン。廊下では、母親や、高校での数学指導者などがじっと待っていた。
数学の先生は、自分もオリンピックに出た経験もあり、ネイサンに過大な期待をよせていた。
母親も、障害のある彼には是非とも優勝して欲しかった。自分の苦痛の見返りとしてもね。
だが、事態は予想外のこととなった。ネイサンは教室を飛び出し外へと走り出したのだ。
彼は、女の子を追っていた。オリンピックで一緒になった台湾の女の子。
無愛想な自分にずっと寄り添って安心させてくれた姉のような優しい彼女。
女の子は駅に向かっていたーそれを追いかける彼を、もう誰も止められないのだった。
これは、自閉症の彼が初めて心を開いた恋であったからのう。
と、まあこんな風な終わり方で、もうビックリ。ア、アケオメ〜。