スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

ラム Lamb

ミッドサマーよりもっともっと怖い映画だった。恐怖にガクガクしてしまう。このクソ暑いのにナゼか冷や汗がタラリンコと流れる始末。こんな怖い目に遭うとは久々のこと。

可愛い羊の赤ちゃんが、段々にんげんらしくなっていく。洋服を着て、一緒にご飯食べたり、散歩に行ったり、人間のの幼児と同じ行動。だが、やはり、そこは羊であるから、言葉は話さなかったようだ。

こっれてやっぱダメじゃよ。すんごいジレンマじゃん。

ママとなったマリアという女、広い農場を営む夫と二人暮らしだ。大大自然の懐で、悠々と農場を営んでいる夫婦である。だが、飼っている羊から、見たこともない子供が生まれて以来、この子を中心に回って行く。この子をの母親である雌羊は、自分の赤ちゃんを取り返そうとひっしになる。だが、この子を、「ギフト」として受け取ったマリアは、羊の母親を殺してしまう!そして黙って土に埋めてしまう。どの場面も自然に静かにクワイアットリーに進んでいくのでどこに違和感があったのか分かりにくい。

ラムの坊やより人間様の心理に焦点は集められていく。

ラムの坊やは、もうどうしようもなく、どうしようもないくらいのテリブル ティングとしておくが良い。勝手にするがいい。

 

このど田舎のような場所なのに、意外と都会的で、軽快な音楽に合わせて踊るマリアはとても現代的で、都会の文明に染まったっぽい踊りかたである。カッコいい身のこなし方。

いつもコーシーだか、なんだか飲んでいて、特別田舎だからといって、水準としては都会暮らしと変わらないものだと見た。また、近所が全くいないので、自由気儘な暮らし向きではある。コレって、どうなんかね。

その日から歯車が狂ってゆく夫婦であった。まず大切な農機具の大型トラクターが、壊れる。

ポツンと一軒家のような彼らの家に、夫の弟が突然来て、マリアの体を求めたり、牧羊犬が惨殺されたり、最後には夫が撃たれて死んだりと次々と恐ろしい不幸が続く。ただ怖いもの見たさで見ただけなのに、なんでこんなにショックなのか。

これは全て、あの子のせいだ、羊の子。マリアの自己中心な強欲のせいだ。母羊から子供を奪い、その上殺害したせいだ。人間とは、マリアのように自分の欲で悪行をしてしまうことが多いのですね。

誰にも心当たりがあることでしょう…。コレはじわじわと心を冒してゆく病のもとであるらしい。

今の世紀を暗示しているホラーといえばホラーでしょ。