スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

シャークスピア  冬物語    (ウィンターテイルズ)

演劇のDVD で見たのだが、能楽風と言うものだった。役者は順当で悪いわけではなか

冬物語は、寒いイギリスの冬の期間、薪を焚いて皆が集まり、物語を語って、陰気な冬を乗り越える為のものであったことは誰にでも分かる。

 

率直に言って、これも夫の妻に対する嫉妬の物語だが、見苦しい独占欲等のお話である。またかと思う筋書きになっている。

 

幸せに暮らす王と妃とその子供の王子と王女である。隣国の王の訪問の後、生まれた王女は不倫で出来た子であると看做し、王は、妃と、娘を殺すようにと命令してしまう。

無罪の身で苦しむ妃の独白は少なく、全て王に対する申し開きの言葉で苦悩が語られる。

女には舞台の上でも独白は許されていないのだ。

そのうち母の苦しみを察した王子は病気で死んでしまう。これには驚いた。

王女は捨てられ、拾った羊飼いが育てる。

 

大体、シェークスピアの演劇は、とても言葉が多過ぎて舞台を台無しにしてしまうのが常だ。

シェークスピアに関しては、簡潔にする改善等が見受けられない。

 

さてこの物語、殺された妃は生きていて、娘も美しく成長していた。

娘は隣国の王子とめでたく結婚した。

王妃は、嫉妬に狂っていた王様を赦してまた元の鞘に戻る。だが、私としては妃の命まで断罪した王は許されるべきではないと思う。

シェークスピアの最高峰は、やはり、「マクベス」と「アテネのタイモン」だと察している。

タイモンは本当に涙をそそるほど悲しい物語だった。