スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

イエス キリストの生涯  ドラマ 2019年

この神秘に包まれたとでも言おうか、その様なイエスのドラマ。結末ももう皆が知っているのだが、このドラマでは、多くの宗教学者や、教会の牧師、神学者などが、イエスについて話そうとしている。

 

歴史的な側面も語られ、ローマの支配の中、ユダヤ人たちは抑圧され続けていた。大小に関わらず、ユダヤ人たちは政治の主役にはなれず、大抵下積み状態の生活を強いられていたのだった。、それの真実はどうだったのかという感じで、歴史の勉強にもなるが、イエス本人に肉薄するのもなかなか難しいことだった。

追われて、エジプトに逃げるイエスたち。

エスとなる俳優は、なかなかに、良い選別であったとおもう。普通の男、貧しい大工の家の息子、

としての顔を持った俳優であり、今までで、最もイエスに近い表情と、顔の輪郭を持っていたと思う。

 

だが、惜しいかな、御多分に漏れず、話はだんだん崩れてきて訳が分からなくなり、曖昧模糊のまま、

最後にゆくところはエルサレムであった。

王になって、ユダヤの国を再建してほしいと民衆らは求めていたのだが、イエスは、ただ、彼らより何世紀も進んでいた為に理解されることはなかった。彼を理解できる人は、ただ彼自分のみであったのではないだろうか。

 

エスの死刑、神の御心、ゲッセマネへの道、処刑を見る親族たち、彼らは、イエスが子供の時から、ずっと、権力からイエスを守り、家族にも及ぶそれらの権力を逃れながら生きてきた。

この世では、現実的なことを言えば、イエスといえどもヨハネ、マリヤの保護なしにはあり得なかったのではないか。

 

盲目を直し、精神病を治し、皮膚病を治し、つまりは、最も弱い人達に寄り添ったイエスであった。

だが、彼の本意は、そういうところではないのだった。もっと激しく、もっと神秘的な、窺い知れない何かがあった。

各国の言葉を操り、父なる神の御子として、昇天して再び降って弟子たちの前に復活の姿を見せた。

だが、客観的に、イエスのことを解説するということに限界があるのだ。

彼のことは彼自身でなければ説明できないのだから。

だから、我々取り囲みの人間達は、彼の恩恵をありがたくいただき、喜ぶということしかない。

 

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