この監督の作り方は、キツくて痺れるかんじだね。
高校のヤンキーどうしの本気の喧嘩だからか。死人が出てもおかしくない大乱闘。この学校は既に
ヤンキーたちに乗っ取られている。
それにはまあ色々訳があって、この社会の歪みが、差別や、格差や、えこひいきや、いろんな真っ黒いやり方の不正が、この高校生たちを、苛立たせているのかもしれない。
殴り合うより他の表現が出来ない、要するに頭脳のないボンクラの集まりともいえるが、頭の真っ黒い奴らより、よっぽどマシだわ。
鈴蘭高校の頭(かしら)は、芹沢とか言って、山田が演じる。対するのは鳳仙とかいう高校である。
かしらは、山田から(滝谷源氏)小栗に変わって行く。タイマンで勝って、カシラになった小栗。彼の父親もヤクザであった。鈴蘭高のてっぺんをとれと言われている。
小栗の細身の背中はトレーニングしているのだろうか。しなやかな細身の背中が殴る度にしなってかっこよい。
鳳仙高校の多人数との戦いに、一人で出発してしまう。メンバーを募ったが数人しか集まらず、死ぬ覚悟でもあった。最終的には、学校中のメンバーが結集して膨れ上がり、小栗の応援へとやって来る。
血だらけの乱闘が終わったのは数時間後、鈴蘭のかしら小栗が生き残っていた。
怪我を負ったが、皆が無事に高校卒業した。何じゃこりゃ、というかんじ。
アメリカに住む知人の娘が、日本の学ランを着たヤンキーが見たいと、憧れているそうだ。
今、そんな人いないよというと、えー、なぜー、カッコいいのにと、言っていた。
知人もむすめも日本人ですが、この映画見せてあげたいなあ。