これはエルトンジョンの半生の伝記である。音楽の道に進んだ少年は、世界的スターとなってゆく。
派手な衣装と過激なパーフォーマンスが有名である。
だが、その裏側では、壮絶な心の戦いがあった。
彼の家庭では、父親が、変人で、家族も子供も全然可愛がらず、家を出てしまう。
母親も、ヤンキーのような男と一緒になってエルトンジョンを邪魔者扱いであった。
愛が欲しい。彼を愛してくれる人はいないのか?
有名になっった後は、ゲイであることがわかり、男の恋人がいた。彼氏はマネージャーであり、ものすごい量の仕事を契約してエルトンを働かせようとした。エルトンは、この恋人兼マネージャーの支配下にあったらしい。
エルトンジョンは、自分に鞭打って、ステージをやり遂げるロボットのようになってしまう。
その為に、薬と酒が必要になり、依存症となってゆく。
いつも薬でハイになり、朦朧としたままステージをこなす毎日。
彼はとことん追い詰められてゆき、とうとう自宅のプールで自殺まがいの事件を起こしてしまう。
こんな生活が続くわけもなく、マジソンスクウェアのビッグなステージを飛び出して、依存症更生施設へ自ら入所する。それは静かなな田舎のような場所にあった。
そこに、昔の知り合いの作詞家が、訪ねて来てくれた。本当は、エルトンは彼が大好きであった。だが、彼は女性の恋人をえらんだノーマルな男であった。彼は、幾度か、偉大になったエルトンに、このままではいけないと忠告するもエルトンは尊大な態度で拒否してしまった。
だが一方、月日が経った今も二人の友情はやはり本物であった。エルトンが、彼の詩にはじめて曲をつけた時からの友情は、死んではいなかった。
ボクはどんな時も君を愛しているよ。そう言った作詞家の彼。どんなにエルトンは嬉しかったことか。
売れるようになっっても、パパにもママにも見捨てられ、ただ金づるとして頼られた彼。
孤独のまま、宇宙を彷徨うロケットマンのような生活と孤独。
エルトンの持つ才能の代償は大きかった。
最後の歌は、とても良かったなあ。新曲ぽいけど、あまり聞いた気ともなく題名もちょっとわからないけど。サントラに収納されているだろう。