ずいぶん前の作品だけど、なぜ見なかったのかは、やはり、ミュージカル仕立てだと見たくないのである。たくさんの人が揃ってタップを踏む映像が何度か出ていたので、てっきり全編ミュージカルだと思ってしまったのだ。踊るのは、最後の最後のみであった。あとは普通の映画だ。
まあ、たけしの力作であろう。楽しんで見れたし、面白かった。場面の変わり方が、とてもうまかった。
たけしは本当は目は見えたということだった。
ストーリーは弱きを助けるものなので わかりやすいものだ。
衣装監督は、山本耀司で、渋く、出しゃばらない着物姿に仕立ててあった。流石かな。
血が飛び散る派手な立ち回りで、殺人強盗の影の親分まで炙り出してやっつける。
スッキリする。
匂いと、風と感の冴えで なにもかも識別する座頭市は、すごいなあ。
杖の振り方も、目の見えない人に成り切って演じていた。
最後のタップダンスは、よく揃って、着物にゲタばきという何十人もの人々の踊もとても面白いと思った。そこには喜びが湧き上がり、溢れているからだ。体を動かすことの楽しさ、こんなふうに踊れば、糖尿病も寄り付かんだろう。
映画コンテストでなぜ賞がもらえなかったのかは、ハテナ?であるが。