なんか、ヨーロッパの絵画を見ているような美術館的映画だった。アダムとイヴがいて、2人は数百年間も生き続けている吸血鬼の生き残りであった。
アダムはロックミュージシャンであり、イヴは?
ただキレイな女の友だちか、恋人か、妻であった。
2人の関係ははっきりと明かされないが、一緒に暮らしているのだった。
食料の血は、上等なものが何本か倉庫にしまってあって、今時の吸血鬼は、人の喉を噛んだりして血を吸ったりしないのだった。医者や、病院を頼って、血を買って暮らす。
だからお金も必要である。
、悪い病気や薬漬けの人間の血などを飲むと、病気になったり、死ぬこともあり危険だ。
夜になると起きてきて、昼間は眠っている習性は今でも同じ。
薄暗くなると起きてきて、2人して街をうろつくのだった。
美しいティルダスウィントンの肢体や表情を余すところなく映し出し、まるで、蝶が震えるような瞬きを持つ彼女の繊細な顔が楽しめる。
アダム役の トム ヒドルストンは、体をむきむきに整えて、映像に臨む。作りすぎですよ。きっと。
こんな恋人いるわけないやん。ストーリーは、ただ夜の街をうえうろつき漂う2人の映像が、淡々と続くような山も谷もないストーリー。
いいじゃないの、美しければ、と言わんばかりである。