スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

アリスのレストラン アーロ ガスリー 主演 1969年 アーサーベン監督

なんというか、あの頃のアメリカのヒッピーさん達のハチャメチャな、暮らしぶり、芯のない考え方が、描かれる。

辛い気がした。わては、ヒッピーに憧れたが、ひっぴーがキライじゃよ。

いっときの夢物語だと、いうことだ。

いつ崩れ去るかもわからない脆さと友情の上に成り立った王国。

 

アリスというのは、ロン毛のアーロのことではない、結構カタギの姉さんぽい、アリスという女性のことだ。この人は、普通ぽいので、ヒッピーには見えない。

この女が、バリバリのピッピーであったら、ノリノリの映画になったことであろう!。

だが、この女は実はカタギだったのさ。ダメじゃん!

 

アーロは、実在の人物で、現在も、歌っている。

 

放浪をした経験を頼りに、体制を批判するような感じである。

歌声に艶があり、顔もイケメンだ。女にもモテた。

ベトナム戦争の徴兵で、前科があるというので、はずされている。ラッキーである。

前科といっても、ゴミの不法投棄という変な罪だ。

感謝祭の日に、レストランには多くの人たちが押し寄せて大変な騒ぎとなり、ゴミの量も、凄かったのだ。

その後始末をしくじったアーロ達は逮捕された。ガーべッジ、ガーベッジ と、連発している。

みんながgarbageになっちゃいそう。

 

話が前後したが、このレストランの始まりは、ある町の教会を丸ごと買ったことから始まる。中年風の男性が、なぜか金を持っていて、きょうかいをどんとこの中年の友人は教会をリフォームして、レストランにしたんだ。ネイミングに恋人のアリスの名を付けたgarbage 。「Alice’s  restaurant」と。

かといって、本腰のレストランでもなく、ヒッピーの仲間が屯って、葉っぱを吸って、酒も飲む、そんな酒場のような中途半端さが、ワテは、許せなかった。

誰も真面目に、料理をしていない雰囲気だ。なぜか、ケーキとかばかり出てくる始末。ええ加減にせい!

 

映画のタイトル通りに、料理をどんどん作って盛り上げて行く話ではなかった。

その逆で、どんどん話は冷え込んで行き、やはり、ヒッピーといえども、現実の壁にぶつかって、

転んでしまうのだった。

 

アリスと中年の男(教会のオーナー)は結婚をするが、結婚式の日で、ドンチャン騒ぎの最中に、アリスのレストランを売り払い、田舎で、ファームを作り、自給自足生活に入るぞー!と言い出す男。

アリスは、ウェディングドレスを着たまま、長い間立ち尽くしていた。ただ立ち尽くしていた。

アーロの作った、レストランの歌がながれる。

アリスのレストランに来てごらん、なんでも欲しいものがあるよ、というような歌詞だ。

これで、お話は、終わり。

 

俺たちに明日はない」の監督だそうな。このボニーアンドクライドのお話も、芯のない話だったが、アリスも同じくトロトロ、ダラダラと、流れる下水の様な気がした。

いや、アリスの方が、明日はない、よりはあか抜けていたと思うよ。観客には意味不明の箇所がいくつかあったけどね、まあいいや、どうだって。

なんだかんだ言っても、アーロは、歌が商売なので、これで、一旗あげて成功したんだ。

 

 

アリスのレストラン’97

アリスのレストラン’97