MC I これはmild cognitive impairment の略で、軽度 認知 障害 という意味だ。あらまあ。
鳥大医学部教授の浦上先生が臨床もふまえて、軽度認知症について紐解くものだ。
高齢の両親を気遣って、都会から帰ってきて3世代住宅をオン建てた結果、すごい勢いで、老け込んだ老母。
コレは、トイレなどの場所がわからなくなって困り果てた末である。
会社に行くつもりで徘徊をする老父に、困り果てた家族もあったが、なぜ外に出歩くのかと先生が聞くと、会社に行くためと答えた患者。
コレはチョットどうかなと思う。なんとも言えないおかしなことだ。その会社は今はもう、以前の場所にはなかったのだが。会社出勤のことを認めた時点で、老父の顔は笑顔になった。彼らの意思を尊重するのが良いみたいだのう。
認知症の初期には大抵、鼻の感覚が鈍り、匂いが感じ取れなくなることに気づいた教授である。腐ってる、臭い、コレらは、彼らには通用しなくなる。
また風呂にも入り渋りこまりはてる家族が多い。デイサービスを使ってスタッフに頼むとなぜか、素直にはいる人が殆どだ。コレは
気の毒というか、良かったというか、個人の感覚もあることですし。
家では、はい、はいりますという返事して、すぐに忘れてしまうらしい。こういう人はテコでもはいりません。怒鳴ったり、つねってやりたくなるのをじっとこらえる家族も精神的に不健全になってゆくものです。
もの取られ妄想もよくあって、家族のせいにして、嫁が、嫁がとさけぶんですわ。離婚にもなりかねない事態ですね。
このように一人の老人に翻弄されてゆくのはもうお終いにして、介護の専門家に任した方が良い場合が多々あるようです
ローズマリー、スイートオレンジ、などのハーブの香りもmildの場合にはよく効く事があります。
私は、ローズマリーぐらいなら、鉢植えでいいので、一本植えとくと良いですね、今、雑貨屋とかでも色々なお気に入りの香りが売ってありますし。
不条理な言動を、まず認めてあげてくださいということに要約できるだろう。教授は、細かいことはさておき、家族の対応の仕方などで、認知症は、重症になるのを、防ぐことも出来ると言うておる。
実際に、認知症の母を看護していた私は、彼等が如何にしぶとく、言うことを聞かず、時間、場所の観念を逸しておるかも見てきたが、彼らの言っていることの中にも、(一部の真実)がある。 彼らは恐ろしい程、経験豊富でもある。特に、勘が冴えているように思う。長き人生のあまいも酢いも経験してきたのだから。
自分が介護される老境に近づいてやっと分かることもある。 母の死後、私はいまだに心の整理ができていない。複雑怪奇な事ばかりが続いている。