スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

聖書の知恵  箴言(シンゲン) これからを生きるあなたへ  小林よう子  2023年

これは聖書の中に昔からある確か旧約聖書の中に収められた格言のような言葉です。内容的には短く、

多分さっさと読めてしまう量でしょう。これを読んだのはやはり50年も前のことでしたが、短かったのと、何やら私に対する皮肉のようにも思われて印象に残ってはいたのですが。併せて、伝道の書というやつもあって、これは何もかもがお前の努力も夢想も全て無に帰すという事が延々と述べられていて、空恐ろしいものでした。

それはさておき、これらは2000-3000年前の事であり、それでも書物としてずっと語り継がれ、書かれ、読まれてきたのです。

著者の小林女史は、キリスト教の方なのでしょうね。大阪大を出て、教師をしていたのですが、さらに関西学院大の神学部に編入し、卒業後は牧師も務めていてしっかりとした、経歴に、羨ましい限りですね。

この本の中で印象に残ったのは二つの章です。

「心を尽くして主に信頼し自分の分別には頼るな」 困ったとき、どうするのかは、神が示してくださるということか、確かにそういう時が時々あるものだ、と納得。

また良い事としてやった事が後に悪い事となって現れていくことは、結構ありますねー人生は逆説でつながってゆく、辛いことだが。何事でもやりすぎたり 欲を持っては、失敗の河口へとそれらは流れてゆく、といういでしょうか。

 

「富を得るために労するな。目を富に向けてもそこに富はない。それは鷲の翼を生やして天に飛んで行く。であるから思い留まれ」

そう私たちは思い留まり、今一度、再考すべきなのです。しかし再考しても、誰も未来のことなど分からないのですね。世の中ドンドン変化して行きますし、今日良いものでも数年後には役に立たないものになることもあるでしょう。思いとどまる勇気が、とても重要な事となります。工事、リフォーム、なんちゃらかんちゃら。

我が家での例をいえば、明治生まれの祖父が何を思いついたのか、へんてこりんな工事をしてそのお陰で100年後の我々が大変困っているという馬鹿なお話です。死ぬ前の ど根性でやっちゃた大?工事が100年後に生きる私たちを散々苦しめているとは夢にも思わなかったことでしょう。

祖父が思いとどまっていてくれていたらと、しかし、もはやこの世にはいない人を責めても無意味なことです。

ただし、彼は反面教師として結果として負の遺産を残してくれました。留まる勇気と、自分達は未来についてはほぼ盲目の輩であるということを知らせてくれたのでしょう。

都会では何故だか どでかい建物や、高さを競う建物を作ることに熱心ですけど、みていると何か怖い気がします。人への迷惑も少しは考えてよね。