スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

徳川家康  弱者の戦略  磯田道史著

愛知県の東方に位置する三河の小大名の家康は、西に織田、東に今川、北は武田、と競合に囲まれて、幼い時から今川の人質として育った家康だった。

彼の生き方を色んな面から見て迫っていくある意味人生論のような歴史である。

磯田節が初めから終わりまで一貫して炸裂する楽しい読み物であった。

中でも武田軍団の微に入り細に入りの戦術は、情報網を中核に据えて敵の弱みを掴み相手を崩すという

ドス黒いものであった。そのパワーには誰でもくたばってしまうわと思えた!

それらの恐怖にも打ち勝ち、冷静な理性で、勇断を下せる家康はどこまで強い心の持ち主かと思われた。普通の人間ならば、そこまで考え至らないものだし、彼を諌める知恵もの、武勇ものなどが側近として集まっていた強みは限りないもののように見えた。生まれつき、強い体と、強い精神を持っていたーこの戦国時代は、武勇を周囲に誇示しなくては、見方からも、周囲からも見放されるという事が必死であったので、今川のように武夷を表さないものは自ずと弱小化して行くのであった。であるから負け戦と分かっていても兵を出して進めー!とやらければいけない場合もあったという。

そして家康には何かにつけて運も味方したような印象を受ける。実際はどのような武将だったのか、想像してみるのも面白い。 2023年はどうする家康で、ハンサムな松潤がハマり役で務めたおかげなのか、家康ブームが起こったのか起こらなかったのか知らんけど、この私も初めて歴史に興味を持った。

彼らの生き方に学んだりしながら、下手な人生相談よりよっぽどタメになったかも。