スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

「ジャイアント」   ジェームス ディーン./ロック  ハドソン  

1956年の作品で、3時間に及ぶ長い話だ。若いジェームス ディーン と大地主役のロックハドソンとが対決する。監督はスティーブンス監督で、「シェーン」で、有名になりシェーンは世界中で大ヒットしたのである。

ディーンはジェットと呼ばれ、ロックハドソンはビックと呼ばれて、ビックの妻のレズリー( エリザベステーラー)を挟んでライバルとなる。

男のプライドをかけたような争いは子供っぽい感じもするが、それが裏表のないハッタリのようでげんだいの陰湿なイジメとは質が違う。昔でも、やはりずる賢いやり方はあっただろうが、テキサス男の2人は正々堂々といったところだ。

代々続いた大牧場のベネディクト家は大牧場主で旧態然とした家であった。が、ビックは埃にまみれ、牛を追い、何十年も牧場を守ってきた誇りがあった。ジェットの方はこの家に使われる牧童頭であった。が、しらずしらず、ビックの妻レズリーに恋ごころをいだく。

そして、執念と努力で牧場の一角で、石油を掘り当て、皆をアッと言わせたのだった。大富豪になったジェットであった。

金にあかせてレズリーの娘にプロポーズするジェットの変わりように、唖然とする。これではお市様を諦めてその娘の茶々を妻にする秀吉と同じコースを辿りそうで心配だ。娘はまだ若く、ジェットの申し入れを蹴ってしまう。ウウっ、かわいそうな大富豪のジェットさん。

ジェットを讃えるためのパーティーでは大勢の来賓と人々が一堂に集まるが、グデングデンに酔い潰れて、一言も喋らず、テーブルにうつぶして寝たままの姿でパーティーは終了する。

大失態した彼の心中は如何にと、察するに余りあるのである。

一方、ビック一家は、元の土臭い牧場に戻って行くーここの暮らしが古くても身に合うのだとビックはほっとして息をつくのだった。

西部の男を描くと一流の作品になっていく、一大パノラマというか、ずっと敬遠していた作品だったが、ジェームスディーンの演技観たさに、彼も変わった役どころを必死に演技している風情に感動したな!

 

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