信長を招いて、ありとあらゆるおもてなしで楽しんでいただくという趣旨である。富士山を見せたり、秘湯を設けたり、踊ったり、さまざまな趣向を凝らす。家来一丸でこの難しい宴を支えて行くのだった。信長は気が短く、あれこれ試して楽しむのであった。
家臣らは、いつまで、信長の足を舐めたらいいのじゃと、不満いっぱいであった。
家康の本心を知るものはわずか数人のみであった。
一方武田勝頼は、信長らに追われて、遂に首を取られて最後を迎える。彼は死ぬまで、武田の武士として強い誇りを持って死んでいった。
何事にも動じることがなくなった家康は、平静を装い、信長をもてなし尽くす。
何かが変わったと、その時、信長は感じていた。家康は変わった。化けおった、と明智光秀に漏らす。
これ以後、謀反によって、50日以内に本能寺の変が起こる。
もてなしのお礼にと、安土城でもてなしのイヴェントを任された明智であった。この時、とんでもない事件が起こるのである。
そこまで持って行ったのは家康の謀であり、起こるべくして起こった本能寺であった、という思い入れが見えるドラマ。
松潤もとても貫禄ついて、中年の家康を好演する。
家来を集め、本心を遂に明かす家康は、余裕のよっちゃん、妻子を亡くして以来、覚悟は決まっておった。