スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

カフカの格言

A first  sign of the underststanding is  the wish to die 

知性とは死ぬことを考えるようになる始まりだ。

 

これはきついですね。頭の良い人は自殺を考えてしまうってことか。自分を過小評価していくと、だんだん無意味になって、無価値な自分と対峙することになる。

知能のある人間は動物と違って、そんなことまで考えつく。

 

All  human  errors  are  impatience    a premature  breaking  off   of  methodical    procedure,  an  apparent   fencing  of  what  is apparently   at  isue.  f:id:dekochanya:20211003100705j:image

 

全ての人間が犯す間違いとは、短気によって、忍耐がなくなり、よく考えもせず途中発進してしまうからだーそれは一見 魅力的で、意味があるように思えるものだが、 目下の問題を早呑み込みしたような結果となり、ろくなことにはならないという警告だ。

 

これに準じた実話は、どこの家にも腐るほどあるだろう。

焦って物事を進めれば、たいてい後世の家族たちが苦しむ結果となる。

うちの明治生まれの爺さんが、川を掘って、もう、これが大変なことに。

けもの道になって、草が生えるので、深い川に入って草刈りを年2回以上。

けものが、土を掘って川が土地を侵食して土が流れている。もうすぐ、我が家は川になるやもしれん。

ほんと、地獄です。とほほ。

 

カフカはポジティブなことを考えたことがないと言い切っている。すごい自信だ。

だが、この静かでとても謙遜的な男は、子供の部屋の白い壁のように静かなので、平安をもたらしてくれるのだ。このように静かな人は、他にいないようだ。

 

彼の妹や、母は、皆ナチスに殺された。彼は、その前に1924年に結核で既に死んでいたので、その狂気のような悲劇を知らないのだった。その知らされない運命も、不思議な気がする。カフカは、知らなくてよかったと思うーもし、自分のお母さんや、兄弟が罪もなく殺されるとしたら、誰が、それに耐えれるだろうか。それを予言するような作品を書いていたカフカであったが。「審判」のおよそ役に立たない判事や、裁判所、弁護人など誰も彼も彼の力にはならず、助けてはくれなかったーそもそもなぜ訴えられたのかも教えられていなかった。彼は世界が少しずつ狂ってきているのを知っていた可能性がある。

最後には主人公も訳がわからぬままに殺され死んでゆくのだが。

 

この世に不正は絶えないし、それを裁く場所も、ついには失くなってしまったということだ。なんという皮肉だろう。

 

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