「カリスマ」というのは、木のことである。
ある警官が事件で重大な失敗をする。そして2人の人間が死んでしまう。
犯人を取り押さえられなかった警官の役所広司は、ヒマを出されて、仕事から干された。
嫌になってフラフラと山の方へと向かっていった。その山では、奇妙なことが行われていた。
一本の木をめぐって何か争いごとが起きていた。木を切ろうとする森林守り隊のような人々と、それを
守ろうとする一人の若者。また植物医(風吹純)などがいて、その木についていろいろ悶着がなされていたのであった。この周辺の山に植林してもしても、皆枯れてしまうと不思議がる人々。
樹木医が言うには、その木には毒があり、周囲の木立が枯れていくと言うのだった。
よく見れば、あちこちに枯れ木があり、森はだんだん侵食されつつあった。
まあ、晩秋にわざと合わせて撮っているので、全体的に枯れているように見える。
この一風変わった木は、ある宗教団体のグルが大陸から持って帰って植えた、とても珍しい木だそうだ。グルはもう死んでいたので、この木を守り抜こうと若者が世話をしていた。
平凡なサリスベリとしか見えないのだが、ハリボテで、作ってあるようでもあった。
私は、木にはとても興味があるので、楽しんで見ることができた。
こんな恐ろしい木が生えていれば、誰だって切ってなくしたいだろう。この辺りの山菜やキノコなどもみな毒を含んでいた。
樹木医は、この木を隙を見て燃やしてしまう。 だが次の瞬間、もっと巨大な木があらわれて、
役所は腰を抜かす。ただ、樹木医がなぜ、木を燃やしたのか、意味不明であった。木を守ろうと、していたようだったのに。
さらに巨大な木を更に爆破してしまう樹木医、何故?これはただの普通の木だと言っておきながら。
木を守っていた若者や、その他の関係者も次々死んだり、殺されたりしてゆく中、
役所まで、気がおかしくなってしまったのか、燃える街を見つめて、ぼんやりとしていた。
映画だけでは、何が燃えているのか、分りもしない。一切説明もなく、ただ赤いものが、チロチロと光っているだけなのだ!
ふざけた映画である。 木の毒が町に流れていったのかと推測したり。
これでは何が何だかわからない。いったい誰が、街に火をつけたの? 映像もうつうしくここまでいい感じで、来てたのに、急展開で、さっさと、店終いされてしまったのだ。