さあ、モーツアルトは、特別な作曲家だ。それで、久々にレクイエムを聴いた。うむコレコレ。これな。
混声合唱の美しい響きの曲だ。あえてリヒター指揮を選んでヒットした。カラヤンは避けておいた。
ベームのレクイエムはちょっと、未開封だったのでそのままにしておく。ちょっと怖いしな。
女性の叫ぶような合唱の声が特徴的だ。これが、静けさを破りモズが障子を破って飛ぶような素っ頓狂な感じがなんとも言えずいいのです。
彼が神を、どのように考えていたか、どの様にイエスを感じていたかが分かるような歌詞である。
神よ、栄光を授けたまえ、闇から救い出して頂きたい、皆に栄光とヒカリを与えたまえ。皆に!
アブラハムの時からの約束ではありませんか、どうか死にゆくものに、また死せる者にも恵みを垂れてくださいませ。
自分だけではない、「皆にも」と願うモーツアルトであった。
彼は神の前ではただ一人のか弱く、力のない子供の様な存在だと感じていたようだ。
彼は、死に際に及んで必死に祈った。神よ、おお、神よ。彼にとっては最も親しい友の様な存在であった。
結局、曲は完成されることはなく、弟子が完成させたらしい。
曲は進むにつれて、段々と極まる様な強さになってゆく。
貧乏になり、顧みられることもなく、死体は共同墓地へ無造作に投げ込まれただけだった。
だが、この様なひくい身分がが、このモーツアルトの望む本当の意味の生き方であったのだ。
故に、キリストとも仲良くなれ、大天使ミカエルも神もあの世まで彼をつれて行ってくれるということになった。らしい…。
小林は唯一無二の音楽家だと評するのにやぶさかではなかった。
いちおう定番のベルリンフィル。
月に祈り 星にも祈ろう。そんな気持ちにさせる厳かな曲かな。