どこが小さいと言っても、普通の家であるーお手伝いさんとして入った女性は、奥様の子供の子守役となって、奔走するのである。
奥様と旦那様の家は、裕福な方である。
ただ生まれた坊ちゃんが病気になり、医者に一生治らない小児麻痺だと宣告を受ける。
驚き嘆く家族と女中ー女中は、それはそれは坊っちゃんを可愛がり愛していたからだった。
毎日おんぶして長い距離をバスにのって、あるマッサージの先生に通いつづけた。マッサージを続ければ、あるいは治るであろう、といわれたかただ。
その結果数年かかってやっと坊ちゃんは一人で歩けるようになる。そして学校にも行けるようになった。
かぞくみながよろこびあかるくなった。
年老いた女中は、お暇をもらい、ひとり暮らしをする。もうずいぶん歳とった。
坊ちゃんは、自分を救い育ててくれた女中をそっと尋ねに行くのだった。