シュマッカーって言いにくくて、覚えにくい名前だよね。「オペラ座の怪人」の監督と言ったって,有名になれないのは、名前のせいだよきっと。シュマッカーて、おぼえにくいな。シュって何だよ。シュってさ。 英語だとJoel schumacher となってちゃんと来るね。
十代の若者が集う学校やパーティーで、いつもクスリ(ドラッグ)が中心にあった。
そのドラッグの売人の青年が関わる若者たちの様子を描いたもの。
青年マイクは薬もやらないし、タバコも吸わないのだが、薬を金持ちの生徒らに売って、生活の糧としていたのだ。
好きな女友だちもいるようだったが、彼の本当の姿は隠していた。twelveという薬は強烈で、一度試すと虜になってしまうのだった。
なのでマイクは、この高価で、危険すぎる薬は取り扱わないようにしていたのだった。パーティーでは、ほとんどが、マイクから薬を買っている学生ばかり。
あるパーティーで、偶然、このtwelveを手に入れた女の子が、薬中になってしまい、売人の男に体を売って手に入れようと必死になっていた。マイクにも責任があった。売人の携帯を教えたからだ。
サラという女王様的高校生の誕生日の日、若者のパーティーが催された。その家には、施設帰りの薬中の兄がいて唸っていた。
彼は、大人しい弟ばかりが、母に可愛がられていることに、本気で怒っていた。猛り狂った兄は、ハイになっていた。
突然銃声が聞こえ、個室で仲良く遊んでいた男女らが、ガンガン撃たれていった。
パーティーの主人公のサラも撃たれた。マイクも女の子のを庇って、撃たれて倒れた。
知り合いが多く打たれて死んでしまった。
マイクはつくづく、薬の売人がやばい商売だということが身にしみてわかった。
助けた女の子が見舞いに来てくれた。売人はもうやめてほしいとマイクに必死に訴えていた子であった。
マイクには、母が病死していなかった。父は、母の治療の支払いで借金をしていた。
それでも、マイクは、もう一度再起を心に誓うのだった。
汚れ切ったこの世で、人間として真っ当に生きてゆくことを。
ジョエル・シュマッカー監督の心意気が垣間見える作品だ。
暑くてただダラダラ見ていたが、この映画自体が、ダラダラとしていて、ストーリーも何もない感じに思えるかもしれない。若者たちの気持ちのように、あちこち迷い歩いている、と思いきや、実は、きちんと纏まっていて寸分の狂いもないような構成感があるのが凄いのだ。
私はこのダラダラ映画は意外と好きである。