ドローンを使って、戦争をしている。
ケニアの首都ナイロビでは、イスラム武装勢力が大きくなり、ショッピングモールや、大学などを襲い多数の犠牲者が出ていた。
その首謀者が、ナイロビに来ているという情報が入る。ここは、赤道直下の街である。高台にあるため、意外と温暖であると言われる。
それは遠く離れた、イギリスでのこと。ヘレンミレン扮する大佐は、テキパキと、部下に命令を出していた。ヘレンミレンの得意とするスリリングな場面だが、初老の女がこんなにテキパキ働けるわけがない。調子に乗りすぎてアドレナリン出して頑張りすぎると、ロクなことはない。チビルことしかできんだろう。
武装勢力の中心人物を亡き者にする計画である。
計画はあらゆる先鋭的機器を備えたイギリスの基地の中で行われた。
人物がある家に入ったのを確認した大佐は、その家を、すぐさま爆破するようにと、命令を出す。
「ナイロビ在住のスパイ」が、羽のついた小さな昆虫ドローンを家の中に飛ばして、ワルモノの家の中を映し出す。
ただ、周囲はイスラムの兵士たちが重装備で走り、厳重なチェックを入れている。見つかれば、即死だ。
首が縮むような現場であった。
イギリスではミサイル爆弾の照準がすでに合わせてあった。
ただ打つべきかどうかは、首相、外務大臣、等々の国家のお偉方の返事を待たねばならなかった。
皆が会議をするが、アレはダメ、これはダメと、言い合ってばかりで、答えが一つにならない。
外務大臣は、中国に出かけていて、強い中国選手らと卓球を楽しんでいる真っ最中であった。
ヘレンミレンの大佐は、早く爆弾を投下しないと、指名手配の悪者たちが、逃げてしまうと思い、大変に焦っている。
ついに、命令が下される。
イギリスにいて、遠くのナイロビを爆破する戦争であった。自分たちはとても安全な場所にいて、命令をするだけ。ボタンを押すだけで任務完了。
世界一安全な戦場である。
ところが問題が生じた。小さな可愛い女の子がパンを売りはじめたのだ。目的地の家のすぐ近くで、女の子がパンを、売り出したのだ。
女の子を見つけた部下は爆弾投下が出来ない。
パンが売れて、とうとう女の子が、その場を離れた。
今だ!と爆弾投下。
だが、女の子は結局巻き込まれて、瀕死状態の重症である。
両親が助けを求めると、敵のトラックが助けるために、娘を乗せて、走るのだった。
割り切れない戦争映画。割り切れない映画内容。リアルさに欠けた、食べかけのクッキーのような映画。
可愛らしい女の子が真ん中にいる戦争映画って、ちょっとズルチョンなり。