ティルダ スウィントン 主演の、おそろしく、またおぞましいストーリー。
息子はエズラ ミラー。
それが、子育てという密室の中の出来事であるために、ますます出口がないものとなり、息がつまる。
彼女(ティルダ)に、男の子ができるのだがこの子は、生まれつき精神的に欠陥を持ち全く母親に懐かず、彼女は何年も散々な苦労をしいられることに。
例えば、一日中泣き叫ぶなど、6歳になってもオムツが取れない、言葉も喋らないなど、反抗的で、
精神的欠陥がはっきりと現れる。
そんな彼に、父親が、弓矢をプレゼントする。大喜びで、初めて夢中になる。
大きくなってからは、本物の弓と矢のセットをプレゼントしたので、もうこれで殺人でもできる状態であった。恐ろしい事の起こる予感に、母親は目を伏せる。
色々な事件を起こしながら、
息子はついに、予感通りに、学校のクラスメートを何人も 矢で殺して、殺人者として、少年院に収監される。
女性にとってみじかなものである子育ての息もつまるようなこの悲劇は、知らぬ間に芽がでて、
いつのまにか育ってゆくのだ。
悩む母親は見ていて気の毒でもあり、翻弄されてゆく。
子育てが幸せどころか、不幸せの始まりになるということを、世の女性は知っているだろうか。
悪魔の申し子として生まれ育ち、悪魔のような所業に生きる宿命の子達は、なぜこの世に生まれ、
人間の心の底に眠る極悪を白昼の元に、引っ張り出すのか。
不可解すぎるが、現実的な事実であることでもあり、問題作である。