主人が持っていた本だが、退屈していたスッポコは、この本に出会った。本「と」出会った、ではないですよ。パラパラと読んでいく。
ど田舎で、パン屋をやっている人の本だった。
まあ、パン職人さんの本なのだが、疑い深いすっぽことしては、まるまる信じられないな。
立派過ぎるし、お父様は学者で、お爺様は医者でと、良家の人なんだな。
これはマルクスの経済学を引用したお話でもありました。マルクスなど知らない私にも良く分かるように、説明されていて得した気がしました。
「儲からないパン屋を目指す」と言うのが、この人の モットーであり、その説明もしてあり、覚悟のほどがうかがえる。
お休みが週三日もあるパン屋である。そういえば巷でも時々この本の宣伝が出ていたので有名な本なのだろう。
そして、パンに使う自然酵母の事で、いろいろ難しいことが書いてあったが そこは飛ばしました。
パンなんか、ワシは作らんし、買って食べればいいとおもっているからだ。
どんなパンなのか、食べて見ないことには話が付かぬだろうとおもうのだけど。
だが、先ずはこの本について、いろいろ思ったことを書きつらねたのだ。
スッポコも少し、食については関係する様な事をしているので、気になるな
良いものを食べていただきたい、それは、本当にそうなのです。ただ良いものだけでは商品として、売れないのが、悩みです。
アイデアと商業が混じりあい良い商品がうまれる。そんなことを、夢見る私。
この本でやはり、目から鱗的なものがあったのは確かである。余計な物をどんどん剥ぎ取って行って残るのはやはり「儲からなくてもよい」というエッセンス的な思いに到ってくるのである。
少し勇気のいることではあるが。
この本のパン屋さんも、とにかく紆余曲折しながらパンを作っている。
現在はクラフトビールも作って、生活も安定してきたそうだ。ビール酵母はパン作りに必要なものらしい。
ただ、スッポコは酒が苦手でな、残念だよ。
しかし何故かなあ、、我々とは違う、そんな気がする。
それは 育った土地があまりに違うということが生み出すギャップであろうか?
この本には、「無常観」といったものはみられない。あくまでも積極思考で進んでいる。陽の世界である。スッポコには相容れない感覚である。
結果良い方向へと向かって行ったのは良いことだったのだが、本だけで読んでしまうと、なんの苦労もなくもの足らない感じもする。
しかし、考えてみれば、それは余程の覚悟でやってきた、ということが想像できるので、
なにをか言わんやである。
ただ「無常観」のない文章であったことはしかたのないことだったのであろう。