スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

ガラスの墓標 1970年 フランス

セルジュ ゲンスブール とジェーン バーキンのコンビで セルジュは大麻を追うマフィアの殺し屋だ。バーキンは大使館の大使の娘だが一人旅をしていて、セルジュに出会う。怪我をした彼を部屋に運び
看病して一緒に暮らすようになる。彼女は心も体も、この男のものになり、ほんとうにおとこのものになりたかった。彼らは愛し合ったが、いろいろ障害があった。まず殺し屋という職業と、アメリカから、兄貴を追ってきた若いマフィアの男のことだった。三角関係というより、この若い男は兄貴のセルジュに恋のような気持ちさえ持っていて、二人の絆から推し量っても生死を共にするような仕事を一緒にやっていくのであるからいたしかたのないことであった。、自然と二人の仲はぴったりとはりついたようなものになっていた。セルジュと女がねんごろになるにつれ、若いポールは置いてきぼりになって、イライラをつのらせていった。何で兄貴はあんな女にいれあげて、おれをほっておくんだ?と子供のような感情がわきおこり、犬のようにワンワン吠えてみたりまでするのだった。さてある日、「足を洗おうと思うんだ。」
と切り出したセルジュに、「あの女か」と聞くポール。これでふたりの決裂は決定した。ただ問題は、セルジュは人殺しのようなやくざな仕事しかしたことがなく他のどんな稼業にも興味を示したことがない、そんな人間に、女との真っ当な生活など出来るはずがないというのがポールの意見であった。でこちゃんもそれに賛成だわな。ポールは洞察力のある奴。
ジェーンバーキンのことだけど、バーキンというブランドバッグがあるけどやはりジェーンバーキンからとった名前でした。それほど美しさの目立つ女優だったわけね。この時セルジュとは本当に事実婚のような関係で夫婦も同然であったらしい。子供も出来ている。ただわたしは映画で見たけど恐ろしいほど美しいわけではない。身震いがくるほど美しいわけではないぞ。現代美人といったところか。セルジュに手を引かれて走る時もまるで魂のない人形のようでおかしい。アイディオットの様な目つきも変だ。ただ目はきらめいていた が若さゆえであろう。そんな 皆んなしてきれいきれいとほのめそやすもんじゃないわ、馬鹿者が!仏教でもけなすな褒めるなと言っている。褒めることもよくないらしいよ。麻薬大麻 (カナビス)の巣に潜入すると、動かなくなった人々が屯してただ大麻を吸い夢の世界に遊んでいる。怖い風景があった。大麻のボスも死んだが、足を洗うことは死を意味した。
結局、ポールはセルジュの始末をする様にと言われて、やることにする。それを敏感に察知して逃げるセルジュと女を追いかけるポール。とうとう彼の目の辺りを銃でうち森に追い詰める。セルジュの人生は結局終わりを告げるためのものではあったのだ。やくざ者らしく。セルジュはポールを先に撃つことができたのに、撃てなかった。彼もポールが兄弟の様に愛しかった。彼になら、うたれてもいいとおもったわけだ。ジェーンは最後までセルジュに付き添った。亡骸を抱えたままで。
セルジュの歌に惚れ込んでこの映画を見た。やっぱ歌はカッチョいい。オペラ座の内部もすごいなあ。軽快な運びの映画で良いのだが、ジェーンバーキンのアホさが唯一の欠点だと思う。
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