エイリアンシリーズの中で、これは7作目となる。エイリアンが製作されてから久々に見る新しいエイリアンの「コヴェナント」この意味は、聖書からとった「契約」という意味らしいが、結局なんか日本人にはわかりにくいコンセプトである。
だが、作品は洗練された出来栄えで、ハンサムな男性のアンドロイドが クラシック曲を愛し、機内ではテキパキと動き、船内のクルーたちを救うのだが、なぜ、縦横無尽に考えられる人間がアンドロイドの嘘を見抜けなかったのか、いまいち信じられない。地球を逃れて、別の星に行くという大きな決断とそれだけの叡智を持ちながら。
洗練された大きな宇宙船、コレには地球から別の星へと移住する多くの人間たちが乗っていた。だがコレらの乗客は全く出てこないし映されてもいない。17年以上前に見たエイリアンの映画は、大きな驚きを投げかけたのだが、あの恐怖は、宇宙という異常空間に対する人間の恐怖感でもあるだろう。酸素もなく、ロープが切れたら彼方へとぶっ飛んでいく人間の無力さとか、エイリアンに襲われたら逃げ場がなくなる巨大宇宙船。宇宙は広いのに、何かと閉塞感が強く、やっつけたと思っても終わらないエイリアンの繁殖などが、恐怖へと還元される。
発想は面白いのだが、皆さんはどう思われましたか。
ただ我々は、コロナで、世界的に恐怖を味わったためにコレくらいでは怖いと感じなくなっているようだ。
しかし突き詰めれば、コロナも未だ未解決と言ったところだ。