どんどん大詰めになって来たお話である。子供の頃トモエ学園にいた子供たちは一体どうしているのであろうか。
あのタイちゃんは子供の時から天才だったから、東大で物理を学び、アメリカの大学にフルブライト留学生として渡ったーコロンビア大とのコラボで研究を進めている。数学で賞を取った女性と結婚したという。学園では一切クラスの勉強には参加せず、せっせと実験に励んでいたタイちゃんであった。
トットちゃんが憧れていた男の子であった…。確かにそういう人って居ますよね、自分の周囲に一人ぐらいは、知らんけど。
彼は一日中 実験に明け暮れていた。それを許していた学園であった。
運動会で常に一等賞を取っていた背の低い高橋くんはやはり、小さいままであったが、明治大学にさっさと入りコンピューターの学位を得て仕事についている。浜松のコンピューター会社で仕事をしている。トモエガクエンでは、彼に特別に愛情を持って接しており、彼は本当の家の様に闊達に生活できたという。
トーゴー元帥をおじさんに持つ女の子もいた。発表会では弁慶の役を演じたらしい。私は、弁慶役の時とおんなじよ!といって笑った。
トットちゃんの三つ編みを引っ張って泣かせたオオエ クニオ君は、今では日本の 蘭について研究しており、日本中を駆け巡り、蘭を採集していた。彼は、園を卒業してからはどこの学校 にもいかず、只々蘭のために生きているのだった。
トットちゃんが連絡しても常に旅の途中にあり、会うことも難しいという。