コレは全く変わった映画。映画と呼んでいいのだろうか、これはスピルバーグの究極に近い難しい主題を持った映画だ。
生の世界と死の世界の混合した画面。殺された少女の死後の世界と、生きて残された家族の物語。強い悲しみに打ちひしがれる娘の両親。父親や、家族は警察や皆があきらめた後も、犯人をずっと追っていた。メーテルリンクの「死後の存続」という作品がある。監督だったらこういう作品も読んでいるであろう。元々、青い鳥のチルチル ミチルが死んだおじいさんおばあさんに会いに行くという挿話からきているのだろうか。
穏やかな国、死後の世界。
この映画は三輪明宏のお薦めって言うので見たものだ。やはり、霊界関係である。ストーリーとしては特別なものではない。面白くも面白く無くもない。良いも悪いもない。ただ覚悟してみるべきだった。
スピルバーグが作ったのかと頷くも、批評のしようのない映画であった。ただそれだけに、内容は強く濃く、現実世界から離れたものだけに、余計に皆の心に沁みるのかもしれぬ。
主演の女の子もな少し儚さのある美形というのも、なかなかに良いチョイスである。