スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

Alison アリソン   :Amazonプライムより

1994年、この事件は始まった。南アフリカの共和国に住むアリソンは27歳であった。ある夏家の駐車場で拉致され、森の奥で惨殺され身体中を切り裂かれた。

首は繋がっておらず、腸は飛び出して足の上に落ちていた。ただ動脈は、何処も傷ついていなかったために、死なずに済んだ。とはいえ 若い男2人から乱暴され引きちぎられた肉体は、例がないほど残酷であったらしい。自力で腸を腹に詰め、自力で首を持ちあげて道路まで歩いたアリソン。

そこで車が止まって、病院へと運ばれた。外科医たちは、このような残酷さを見たのは初めての事であり自動車事故、殺人事件のどれとも違う印象を強く受けた。

外科医たちは協力しあってキズを抱合しようとしたが、例を見ないようなキズであり動揺した。

腸には、犯人の食べ落としたチョコチップや、砂などがこんぜんと混ざっており、綺麗に洗浄してから腹部に収めた。子宮も半分に切り分けられていたので、もう子供は望む余地も無かった。

首はかろうじて縫い合わせられて繋がった。気管や食道はちぎれていたが延髄には傷がなかったので、幸いした。不幸中の幸とでもいうのだろうか。

これは奇跡というのか、アリソンの生命力は驚異的というべきものだった。

そこが普通の人とは違うのかもしれない。人並外れた生命力を生まれつき持っていたのではないだろうか。回復するまでには死に物狂いの忍耐と努力が必要だった。痛みのために眠れない日が多かった。

 

犯人たちはとうとう捕まり獄中にいた。南アフリカでは死刑が廃止されていた。そのためアリソンは犯人を物凄く恐れていて、もし出所した場合が怖く、恐怖に震えていた。

それはそうだ。我々愚かな人間にとって、死刑でもなければ、衝動を抑えることはできないのではないか。

とにかく怖がるアリソンであった。

 

数年経って現在は、大幅に回復し、講演会にあちこち飛び回る日々だが、あの日のことを鮮明にに思い出すらしい。

2人の息子も授かり人間らしく生きている。これが、あの事件にあった人だとは信じられないほど穏やかな女性である。

彼女は自分は普通の人間であり、特別ではない。普通の人々には私と同じミラクルな力が存在している、と力説する。

 

アリソン (Alison)

アリソン (Alison)

  • 発売日: 2018/11/28
  • メディア: Prime Video