スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

ルイ・セローが見たアメリカの最も危険な動物たち

広い敷地に大きな檻を何個ももつ巨大動物園のような飼育施設がある。タイガーだけでも1400頭以上もいるーなぜこのように多くの虎が必要なのかと問うセロー。

ここの主人は警官上がりの変わった男だ。スタッフも何人かいて、掃除、移動、イベントの全てをやっている。ふれあい動物園では、赤ちゃんの虎などと触れ合い、人気があるそうだ。

虎とライオンのカケアワセのライガーという動物もいた。こんなのが自慢なのだろう。

 

園主はここの王様である。人間的にはタフな、信念のある人っぽいが。どこか問題もあるように見える。

 

動物と直に触れ合ってじゃれたりする園主。大きな虎がセローは怖いのか(誰でも怖いだろう)小屋に隠れたりして逃げる。猿を抱っこすると、顔を舐められたり噛まれそうになって、焦るセロー。猿を下ろすとかえって逆上すると言われて、絶望的な顔で猿を抱いて立ち尽くす。どんな菌やウイルスを持っていることやら。

猿は大きくなると、急に凶暴になる時期があるそうだ。猿も、チンパンジーも含め人間の大きさを優に勝る動物であった。

特にチンパンジーは危険だというのには驚いた。自信のある飼い主でも、チンパンジーの檻には危険なので決して入らないそうだ。知的で大人しいと思っていたチンパンジー。サーカスなどで見るチンパンジーは特別なものなのだろう。

 

熊を何匹も飼い、熊の檻にも1人で入って行く男もいた。熊と心を通わせていると断言する男。殺されても本望だと、言っていた。

 

どのひとも人間社会から逃れた人々のような口ぶりだったが、だれも特に気にしてはいない。

 

最初の園のオーナーは地球上から、これらの動物はいつか消えるのだと言っていた。ジャングルの急激な開発によって、虎、ライオンなどあらゆる野生動物は消えるのだと。しかしこの園にいる動物は残る可能性がある。意味があるのだと。ノアの箱舟か。

なんか納得がいく話だ。

 

だが動物愛護団から、厳しい意見が出ていた。

 

 

危険な虎を家で飼うと自慢になる、などとぬかすアメリカンは多い。

 

人間の都合で、複雑な環境に取り巻かれたアメリカの危険な動物たちであった。