スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

ミスターメルセデス  2017年    スティーブン キング原作  TVドラマ

ビル ・ホッジスは退職した刑事であるが、賞ももらった名誉ある一級刑事だった。離婚して一人暮らしのため、ちょっとだらしなく酒を飲みすぎる時もあった。

過去に、メルセデスの高級車が、市民の職安の列に突っ込み大勢の市民が死んだ。まるでテロのような惨状を見て、ビルは犯人を探そうとしたが、見失った。

メルセデスベンツは、高級車故に、お金持ちがやったと警察も間違った捜査をした。その間に犯人は逃げ延びたのだ。だがホッジス刑事は、自分の警官の感だけを頼りに、それからも何年も犯人を追っている。

ある日突然犯人からメールが届く、それはどんどん過激なものになり、刑事を嘲笑うような殺人を予告する内容であった。

犯人はどこの誰なのか、刑事の生活行動を全て把握しているような犯人の言葉に、ゾッとする刑事。自分の知人、娘、恋人に至るまで危害を及ぼす予告があり、、犯人は不気味な奴だった。

賢明の捜査のおかげで、少しずつわかってくる犯人像があった。それはパソコンに、とても詳しく、プロ並の腕前ということだった。

ある少女の自殺から、彼女のパソコンを買った店を特定、そこの店員が、彼女のパソコンを直したこともわかってきた。若い男で、母親に依存性のある性の異常性を刑事は見破る。犯人像は、ついに特定された。

だが犯人は逃げ延び、ずる賢く生きていて、またしても大きな殺人を計画していたのだった。

大きな美術館のセレモニーの日に、乗り込んだ犯人は、ついに、追い詰められて、美術館を爆破する前に、確保される。伯母を殺された娘に、後ろから頭を殴られて倒れる。

そのまま植物状態になるが、回復の見込みもあった。

 

全体的にスティーブンキング原作と言うのがうなずける作風であった。ネットを操るという点で、がぜん現代的な感覚であった。

犯人の暗い生活、激しいロックに合わせて、地下室で一人踊り狂う彼、イカれてるアル中の母、電気店の上司からのパワハラなどに苦しんでいた。

だが何よりも、倒錯した性的マイノリティーは酷いものだった。彼の犯罪の原点とも言える。

ただ救いは、レズビアンの女性店員の「ルー」が、唯一の友人といえるものであり、ルーとは気が合った。

この女優は演技が抜群で、素晴らしかったと思う。LGBTの役をいきいきと演じ、ネットの操作の速さも飛び抜けているという設定であった。最後は犯人捜査にも協力した。

主役のホッジスは、大きな熊のようなのっそりとした体格だが、考え方や行動は機敏であった。

 

犯人が捕まるまでは気になってずっと見てしまいたくなるドラマだったが、人間関係がだんだん複雑になってきて、最後には分からなくなっていった。ミステリーなのに、これはやばい気がした。自分の認識能力が不足しているのだろうか。はてな