ビートルズと私　　　　セス　スワースキー　　2013年

8年がかりで製作編集した作品。過去の4人の映像、グループの始まりの頃の若い映像がおもしろい。

まだ出だしで、荒削りの兄ちゃんといった感じや、演奏をするときの荒々しい音の感じが、実感として掴める。ああ、こうやって演奏して歌っていたのだね、と。

既に、レコードやCDやMP3などで音だけを聞いていると、実際のところは分からないものだろう。

エレキギターを持ったマッシュルームカットの若い男たちは皆二十歳そこそこであった。

人気が出てレコードも出て、世界各地で演奏会をスタート、すると、予想を大きく変えた反響があり何万ものファンたちが現場に押し寄せるようになった。4人はもみくちゃになり警察に守られステージに出たり

車に乗ったりしなくてはならなかった。失神してしまい救急車で搬送される者達が数百人も出た。警察もこんな騒ぎは始めてで、たかが4人の音楽グループのためにこのような大騒ぎが起こるとは予想だにしなかった。ひと目見たかったのに見ることができなかった、大ファンなのにどうしても会えなかったなどと言う者たちで溢れた。会場では、物凄い勢いで押し寄せるファンと金切り声で何も聞こえないのであった。警察官には耳栓が必須アイテムであった。

映画の紹介もしてあった。

エプスタインという男が、ビートルズに目をつけていた。彼は、マネージャーとしてガンガン売り出していった。

エプスタインは32歳で亡くなったが、虹の

様に現れて、虹の様に消えていった不思議な男である。

何か怖いものを持っている顔である。ビートルズをカモにした男である。

純粋に音楽に燃える若者をどんどんエスタブリッシュしていった男だ。

お陰で、アメリカニューヨークでは最高の成功を得たのであるが。

彼らはもう時刻通りに走るトレインの様に時間に追われていた。

エプスタインは、金儲けのために、ビートルズをカモにした男だ。目つきが超悪いわ！

この世にあったグループで、最も人気があったということであるが、やっぱ、世間からもカモにされてしまった彼らである。人気が一人歩きしてしまったのである。

解散前最後の、屋上での演奏会は、あまりにも有名である。名声も、お金も手に入れた彼ら。

ああ、カッチョいい！お金というものが、どういうものであるか、人気と名声がいかに。歴史が刻まれた時間であった。