スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

不良少年  羽仁  進  監督  山田幸男主演   1961年

フランスのヌーベルバーグの旗手トリュフォーが、、作った「大人は分かってくれない」1959年の映画では、やはり少年が、少年鑑別所に入れられるストーリーだった。

この二つがよく似ているなあということだ。何をかいわんやだが、羽仁の方も負けてはいない。

白黒で、戦後の日本の東京の浅草、銀座の様子がまざまざと表れている。

そこに、不敵な面構えの不良少年たちが、ウロウロしている。しかもデパートの宝石売り場で盗みをして、鑑別所に入れられた浅井少年。彼も、家庭としてはあまりにもお粗末な家で育ち、愛に飢えていた。

この映画では、それぞれの少年あるいは青年たちが、何を喋っているのかがよく聞き取れないのだ。

だが、それがなぜかリアルに見えてしまう。

だれの心にも潜む不良への憧れ。さぼり、盗み恐喝、コレらにも彼ら独特の法則があるようだ。

ただ彼らは、流されて行くことに抗えない弱さが共通している。スッポコもその一人だ。

鑑別所ではボスがいて、また、その子分がいて、なかなか大変な暮らしが待っていた。

しばかれるばかりの浅井少年、それでもしぶとく生きてゆくのだ。

運動会では、皆が、大騒ぎで、趣向を凝らした演出をしたのだった。わっしょいわっしょい手作りのお神輿を担ぐ少年達。

村人や、来賓の方々が、大勢来て見るのだった。まさにお祭りであった。

 

出所の日が来た。働いたお給金と荷物をもらって、出て行く浅井少年。

かれの人生は、どうなって行くんだろうか?

幸せを掴むことができるのだろうか。見る者は心配になってしまう。

彼は、鑑別所でも、へこたれずにやってゆけたのだ。きっと、大丈夫だろうて。

そうあって欲しいと願ってしまう。

 

其れにしても、羽仁の娘のミオちゃんはかわいそうだったなあ、アフリカにつれていかれて、小学校にもいかず、ママは死んじゃって葬式にも出ずにいたら、ママの妹が、パパと一緒になってて、文句も言うことができなくなって、病気になって亡くなった。とても気の毒。パパは、毒父だったのさ..。

パパの、お母さんは自由学園を作ったゴッドマザーです。こっちの実話の方が、もっと悪だがや。

父親も確かすごいひと。

不良少年 羽仁進 山田幸男 RFD-1149 [DVD]

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