不思議な力を持った青年が、記憶喪失で警察に保護された。彼は、人の身の上話を聞きたがり、
話した人間は、弱みを取られて、この間宮という男に操られることになる。
元々、一匹オオカミぽい萩原 聖人が、この浮浪青年の役をする。ふてぶてしくものびのびと、全く物怖じしない男、間宮について、刑事の役所ひろしは、おかしいと感じる。
事件を追っているうちに、間宮の関係した殺人事件が多発しており、本人に操られた人は、殺人を平気でするのだった。それもひどく猟奇的な方法であった。
重大事件の容疑者なので、慎重にことを運んでいこうとするが、あどけない口調で、話しかけられると、皆、ついつい喋ってしまうのだった。
役所の妻も実は精神を病む一人であり、日々、妻のことで悩んでいる弱みがあった。
ついに妻が間宮の手にかかったような幻想に取り憑かれる役所。彼も間宮の催眠に軽くかかっていた。
人の心を操って、殺人をさせて、喜ぶと言う憎むべき男に、誰もが底知れぬ恐ろしさを感じる。
役所は、催眠術をかけられぬように、警戒しつつ、犯人に近寄って行き、とうとう証拠を取る。
そして犯人を殺す。
だが、犯人の魔の手は、最後まで役所を狙って命をとる運命にあった。
怖いような、でも怖くないような、スプラッターな映画だった。