スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

hide :Dice , Dout。

ヒデのことをよく知らない私だが、かれは、Dの文字をよくつかっている。devil,demon,death  などにもDが付いている。

彼は、Dを愛したのか。ドアが開く、ドアが閉まる。その隙間から、何かが見えた。

紫の光か何か。彼はドアの犠牲になって亡くなった。それは、何を意味したのか、とおもう。

ドアとは、新しい世界と過去との橋渡しの境目であろう。

 

彼の天才は、民衆を癒した。彼のパーフォーマンスは飛び抜けていた。

 

ところが、X ジャパンとの軋轢もあったかもしれない。hideの独自の音楽性は、Xとは少しちがっていた。彼はXを越えようと少し躍起になっていたのかもしれない。

 

Xジャパンの「紅」という歌を今回、初めて,きいたところである。

 

全く興味の無いグループであったので、今まで聞いたこともなかった。

「紅」の歌詞はなかなか良かったと思った。トシの歌声にファンの人たちが、キャアキャア行って応援するのも、盛り上がりとしては良かった。

 

本当は、hideの歌の方が、彼らを越していたと思うのは、本当のことである。

だが、Xの持つファンの層が大きすぎた。ファンは、なぜでも、yosiki や toshi のいるXの方に向いてしまうのだった。

ファンは、なぜだか、hideの、素晴らしさに、今ひとつ気付こうとはしなかった、というわけだ。

 

だが、世の中というのは表面的に見て、そういうことが多く、満ち満ちているものだ。

 

 

 

彼の歌の歌詞はブレない言葉でがっちりと固められている。その辺のチャラい歌詞ではないよ。

歌声も選択された唯一無二のように聞こえてくる。

 

私は彼の口に注目した。日本人離れした口元は、何か猫の口のように、獲物をむさぼるネコ科の動物のように動いている。

いつも、濡れて滑りと光っているのだ。

英語を喋るからなのか、歌手の口の筋肉が発達したせいなのか。

あの様な口を持ったものは、歌わずにはいられまい。歌うことが彼の生きることとイコールであったのだろう。

 

不可解な作家などのように、彼の研究がなされても不思議はないだろう。

彼の天才を解き明かすことは、おせっかいな事かもしれぬが。

 

命がかかっていたのかもしれない。密かな悩みがあったのかもしれぬ。

それほどに、緊迫していたのか、脳みそが、ギブアップしたのか。

分からぬことは闇に葬る。彼の真実は誰も知らない。明かされない。明かしてはならない、というのが、本当かもしれぬが。

知らないままでいいのだろう。それが、彼の答えだと思う。

 

diceもいいが、早口で歌いにくくできている。

doutは、音がすごいので気に入っている。わたしにはどちらも歌えるはずがなかった。

 

皆が心の中で感じている憤懣を投げ出したような歌いかたに、、我々の代弁者の姿を見るような気になる。

 

 

目の前にある全てのものが化物にみえる

揺るぎ無い時間の重さと

過去の亡霊に追われる

腐り散りゆくまま 押し流されて  飲み込まれてゆく  

意識のパイプは立たれたままで

十字を切れ

 

こんな詩であるが、チャラそうに見えて、チャラくないところに大きな魅力が潜んでいるのだ。

 

 

HIDE YOUR FACE

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