映画というより、レイ チャールズの伝記的要素の強い映画だ。6歳の頃に目が見えなくなってしまった少年は、泣く泣く
盲学校へ行くことになった。貧しさゆえに、レイには勉強して自立して欲しいと母親は願っていた。
音楽の腕はいつの間にか磨かれて、天性の才能を持った若者に成長する。
都会に出て、少しづつ歌が売れるようになり、下積みの時代を乗り越えて有名なバンドと組んだり、
レコード会社にスカウトされたりと、運が向いてくる。
しかしアメリカを走る回っている間に、ヘロイン中毒になり、隠れて打つようになって、だんだん壊れてくる。それと逆比例して、アメリカ全土、ヨーロッパ遠征と乗り出して行き、世界的なジャズシンガーとなる。
妻子もできて、ちゃんとするつもりが、薬の誘惑に負けてしまうレイであった。
妻は、隠し子のことも皆知っていた。そしてあなたが歌を失くすことは、私や子供を失うよりも、酷いことだと言うのだった。歌を、音楽を、失くさぬために、薬を断つ治療を決意する。
それは、大変な苦しみを乗り超える気の遠くなるような治療であった。
気を失うほどの苦痛の中で、彼は耐え抜きようやく更生する。
ただ、子供の頃、自分の不注意で、弟を事故で亡くしたことが、心の枷になっていた。
それでも、夢の中で、母と、弟が出て来て、お兄ちゃんは悪くない、と言ってくれたのだった。
心が平安になった彼は、復活するのだった。
その後は、慈善事業なども広く行った。
どの歌もまあ、聞いたことがある、とうなずける曲ばかりで、懐かしかった。
ただ現在はすでに古臭いと感じられるものもあるにはあるが、、まあまあ、そうおしゃらずに。
彼ったら、他の人の歌を歌わせても、とても上手いんですよ。
レイ チャールズの魂のこもった歌は、こころをなぐさめてくれる。
彼はこの映画の年2004年に亡くなった。