この映画の題名の「デッドマンウオーキング」というのは死刑囚が処刑場に向かうときに監獄の看守が、大きな声で「Dead man walking!」と言って周囲に注意をうながす言葉なのである。これから亡くなる人の為に、廊下などを横切る人がいないようにと、いう為か。二人の若者の男女を森で殺した罪で、死刑の判決を受けた罪人にショーン・ペン(元マドンナの夫)がリージェントを盛ったような黒髪ででてくる。そこに死刑反対の尼さんのスーザン・サランドンが殆ど化粧なしでにゅうっと出てくる。まあ役が教会の尼さんなので化粧なしなんだろうけど、華やかさのない映画になってしまいました。彼女は死刑囚のカウンセリングの役の尼さんで、実際にあった話だそうです。かたや、ショーンペンは髪型のおかげでしょうか、かなり目立っていて、いい男ぶりを撒き散らしておりました。いや男の演技を随分研究したのかもしれませんね。こうすると女は男にクラっとくる、という計算?ができてました。ただ、「それでどうした!」とどなりたくなるようなものですけどね。私ごとですが私はショーンペンはすきでもきらいでもない。ただなぜか映画を作るのならまともな演技とまともな脚本をかけよ!と常に厳しく当たってしまう俳優さんなんですよね。やっぱきらいってことかなあ。いや、私に似てるんですよ。後先みずにかあ!となって無計画に走り出しすぐに痛い目にあう。こんな自分と性格そっくり。ペンは目立ちがり屋の頭空っぽ人間だよ。わたしと同じだ。マドンナなどにのぼせるのがおバカな証拠です。ミスティック リバーがどこに流れていくって?ミルクがどんな偉業をなしたって?気持ちはわかるが、どこか詰めが甘過ぎて嫌いですね。まあ、監獄内の話で行動がすごく限定されているばしょですし、好き勝手なことは一切できませんからね。地味なはなしになるのはしかたないのでしょうか。罪を犯した背景もよくわかりませんし、肉付けがなく味のないものになってしまった。
