スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

デイサービスに行っています

大きな病気をして手術もして、一挙に介護保険のお世話になってしまった人生。

退院どきに何故だかケアマネさんも来ていて、デイサービスでリハビリすることになった。

ずっと家にいても、退屈であるし、ひとりぼっちだと発作時に怖いし、家族は頼りにならないしと、考えた。

さあ、初めてデイサービスに行った日はちょっと緊張してお澄まし顔で過ごした。

 

何日か過ぎて行き、そこの施設には色々な人がいて、それはもう手一杯、目一杯の感じである。沢山の人生の縮図である。まず、自分が誰なのかが分かっていないーまた、そこの施設がなんなのか、カフェなのか、料理屋なのか病院なのか、判断がつかない。自分の年齢もわからないから、90歳は裕にすぎていても、ずっと若いとおもい込んでいる人が多いのも特徴だ。こういう場合は、ほとんどが小学生ぐらいになっている。そんなこんなで自分以外の人がどういう人かも、何才ぐらいかも分からないのである。ここに来ているのを、きっと家族は知らないから、連絡しておかなければと、本気で思っている。ここには今日も一人で歩いて来たといっていた。ここは基本外出には施設長や家族の許可がいるのである。まさかである。勿論、家族が、介護の費用も払っているのだし。

このような変わった人々と一緒に過ごすのは、特別いやではない。今まで感じたことのない余裕を感じて優しくなれるから。ところが驚いたことに、時々思わぬ伏兵が枯れ草の中から現れるのだ。いつも眠ってばかりのご老齢の男性が、急に私にひどい言葉を投げて来た。「お前のようなグタグタ喋る奴は、嫌われて、ここから出て行けといわれるゾ!」普段喋らない無口なご老体が急に目覚めたrising  dragonのようにドスのある声で

何度も何度も、私の耳に囁いて来たのである。 体が悪くて、気の毒なご老体と思って同情を持って接して来た私である。あの哀れな様子は、みんな見せかけのフェイクであったのかと、突然夢が覚めて壁に顔をぶつけてしまったような、しまった!な経験であった。

私って嫌われるタイプなのか、やっぱり?ちょっとショックでした。私は別に彼とは無関係なお天気の話とかを隣の人と話していただけですのに。

 

無理もない、無理もないー私だって、嘘まみれの人間だもん。本当は私の方が哀れな人間かもよーつまり、それを彼に見破られたようで、ハッとしたんだ。彼には彼の人生の尺度があるってことかな。どちらにしても もう彼の近くには行かないわ。私。

 

 

 

 

 

ある晴れた日に、家が建つのを見ていた

それは私が4歳ぐらいの時であったが、白くきれいにけずった木が何本も建てられて組み合わされていく。

大工さん達はもう高すぎて見えないほどだ。中也の好きな詩に、ああ家が建つ家が建つ、僕の家ではないけれど、というのがあって、春の空の下に、建つ家が見えるような良い詩であったが。今の家は、重機が作るようなので、このような風情はないのでしょうね。

隣では、大きなセメントの建物も建っていたーコレは珍しく美しいながめだった。

喜んで飛び上がって、駆けって見に行った。都会のビルのようなハイカラな建物。この辺りに吹く風さえも、都会の風のように軽やかに舞っていたように記憶している。

それはみんな子供の時の記憶、束縛を受けていない時期の自由な思考。

あれらは皆、ただの夢だったのかもしれないー美しい夢。私が取得出来なかった物たち。建物にしても何にしても、結局は自分のものは何もないー何処からかある日やって来たものたちばかりなのだから。

空に浮かぶ天蓋のように、それらは私の記憶に中にあるばかり。

 時間を飛び越して、時間を超えて、現在過去へと心は縦横に進んで行く。過去の時間も私に取っては、リアルと同じぐらい大切なものだ。

恐ろしい退行が起こるかもしれないし、過去に行くっていうのは 死んだ人々に会いに行くような意味でもある。

青い鳥の冒険のような。心の中では、時間は常に混在しているというのが本当だと思う。

 

 

 

大阪万博  2025年開幕

リングというものができて来ているそうだ。海の側で、木造の建物で、ぐるっと円形に囲んで、その円形の屋根のトレイルを人々は歩くことができるそうだ。海の景色も堪能できるし、空の下で開放感も感じられる。

デザインもサークルという形がいいですよね。木造のアイデアも良い、だが本当にそうであるのか。

なんて素晴らしいシンプルで、強いデザイン!ただ心配もあります。

こういう大きな行事や、大きな建造物には、心配事が未曾有像いっぱいくっついて来るのは当たり前のことですよね。ただ、木造なので軽くて、解体は困難にはなりにくいだろう。大笑いだが、解体後は、木材は一人キャンプのひろしに、寄贈されるとか。使い切れないだろうに。勿論ブラックジョーク!

だいたい建造物というのは建設してしまった後は、なかなか動かすことができないという、欠点を持つ。

大きな金額をかけて作った物であるし、何処に隠しようもないのだ。

負の遺産になってしまう事が「予期せずに」起こり得る事も考えておかねばならないのだ。

何かを成すということは、私に取ってはある意味恐ろしいことであり、虎の尾を踏むことと同義語である。

それでも人間は失敗に懲りずに、考えたことを実行に移すのだ。なにかの気の迷いというのか、よく分からぬ理由から、人間は、思わぬ暴挙にでてしまうことがある。(コレは私自身の例か)

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皆が、この大屋根を見るために、アリのように集まってくるだろう、と計算しているようだが。高速で高齢化が進んでいる現代では、お年寄りが簡単に交通の負担なく楽しめるイベントとかの方が☺️うれしいのだがなあ。

でもまあ、日本の威信のためのこういった万博もやはりありなんですかね。

 

天気の子  新海誠 監督

天気の子やっと見ました。「天気になったなあ」と呟くお爺さんがいっぱいいた昔。「天気とは晴れ」の意味でもあった。「明日、天気になりゃあいいがなあ」というおじいさんもいっぱいいた。皆が願いを込めて、晴れることを祈ったのだろう。

天気とは晴天と同義語であった。  「あした天気になあれ!」もあったじゃないか!  わすれてたわ。

 

 

長い間見ることもなかった「天気の子」だったが、やっとのことで見ることになった。

と言ても、ものすごく飛ばして見たので、細かいところはよくわかっていないかもだ。

ホダカという家出をしてきた少年にハラハラするのだが、彼は必死でバイトを探し出し住み込みのような仕事をゲットする。ー東京の繁華街を彷徨ううちにピストルを拾ってしまう。そのために警察に追われるホダカーただ彼は地位も金も持っていない社会的に丸裸の少年だ。

彼には怖いものはない。愛するというか強い友情で結ばれたマヒロを守るため必死になって街を駆ける。

若さの特権でもあろうか。何もなくただ裸の心をぶつけたり投げて反応を見たり、ゴシゴシ洗いをかけたりのことになる。しばらくは「晴れ仕事」で、彼女の力を借りて副業としても稼いでいたが、家出捜査にひかかって、警察に追われて行く。彼がピストルを持っていることがばれてしまったのだ。急激に犯罪者として追われる少年。それでも、少年は「天気の子」のために自分の危険も顧みずに走る続けるのだった。

彼女が願えば、雨天も晴天になるという奇跡の力を持つ彼女。だが、どういうわけで奇跡を持つようになったかはよく分からなかった。ちゃんとみなかったからかなあ。

冗談まじりに「晴れ女」「晴れ男」だと豪語する同じような人はかなりいるのではないか。つまりそういうことだ。

何故そうなるのかはうっすらとだが自覚しているはずであろう。

 

 

天気の子

天気の子

  • 醍醐虎汰朗
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