スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

フィリップ、きみを愛してる 2009年

薄気味悪い映画だ。ジムキャリーだけでも満腹っぽいのに、ユアンマクレガーーがフィリップ役でやってるもんだから、なんか根も葉もなくなっている。これは観てるほうもつらいわ。音楽もキモい風が吹いているような音で、神経逆撫でされる感じがする。が、このハチャメチャな無理やりなストーリーには合っている。もうこの音楽しかないね。

まあ男が男を愛する話で、ジムの役は、親に捨てられて、養子として育てられてその様なことによるトラウマがあったのかもしれないが。刑務所で会ったフィリップを愛しすぎてそれ以後は延々とフィリップのために生きてゆくのだった。その為に詐欺をしたり犯罪を繰り返して、とうとう異例の終身刑になる。
これは実話のリメイクなので、どこまで本当かわからないが裁判所もお手上げになった件であるらしい。何かいやらしい悪魔的な話であるし、人間として悲劇であるし、あまりに病的である。この様な変な役を演ずるのがキャリーはうまい。スッポコは古い作品はほとんど見たが、面白かった様な記憶がある。どれも嘘っぽい役でコメディーぽくも現実的ぽくもあり楽しめれるのだが、大体スーパー飛んでる作品が多い。彼のこの作品では、実に中年になったキャリーをリアルに撮っていて、ちょっと怖い気がした。
おいおいそこまでしていいのかい?といったぐあいだ。
フィリップも彼の愛に応えてるつもりだろうが、なんか全然感じがこもっておらず、板が立ったり、話したりしているようであった。そのデクノボウさにこちらも面喰らうほどだ。どこに愛などというものがあったのか
盛り上がりも何もなく、ただ老化に差し掛かったキャリーの中年姿を写す為に作られた映画であろうと思う。
ジムキャリーはだって有名な映画のスターなんだもの、そこそこヒットすればいいと、彼を使っちゃったんだね。うーん残念。愛のカケラも意味さえもさっぱり見当たらない。そもそもキスが軽くちょっとあるだけですからね。本当はこのブログから外したい作品の5本の指に入るくらいの俗悪作品。