最初は都会的で、軽快なストーリーになりそうと期待していたが、スコセッシ監督は、そんな甘えた事はゆるさない。ガンガン自分の歪んだ欲望や、復讐心を存分に盛り込んで、デニーロも、最初はイケてるムショ帰りのオッサンだったのに、復讐鬼としての本分を果たすべく怖い演技もやらざるを得なかった様だ。
弁護士一家は最後は船に乗って逃げる家族だが、犯人は、本当に死んだのか。荒らしに揉まれて、粉々に壊れる船も船だが。
そんな怖さが残る。岬 (ケープ)はほぼ出てこなくて、この題名なんだったのかと不信感に陥った。
だいたいいつも、こんなんで監督としてやっていけるというスコセッシは犯人より怖い存在だと思える。