いざ子ども 山べに行かむ すみれ見に 明日さへ散らばいかにせむとか 良寛
いつの世にも、良寛のような人が必要である。
人生に詰まった時、怒りが湧き許せない時、何も持たずに、托鉢をして、米ももらえぬ日もあった良寛さんが、蘇ってくるのだ。偉大な先人である。
多くの人が、彼を慕ったのには、人々のそれなりの深い業があり、それをなんとかしようともがき良寛に行き着くのだろう。
彼の壮絶な修行の人生。卓越した心がけ。
名利に走るものは、大海の水も、その欲望を消せないのだ。
欲望、そんなもの捨ててしまえば、楽になるのだ。良寛のように手ぶらで何も所有しない。
そんな境地には遠いが、ひとつくらいはまねできるかもね。
上の句は、自然や花が大好きだった良寛が、春にスミレが咲いたので、見にゆこうと思ってる。
明日になれば、すみれは萎んでしまっているかもしれないから、急いでいるんだよ。今でしょ。
山に群生するすみれは美しく見事だ。コレを、欲張って摘むのはよそう。山のものは山に置いておけ。