実在した詐欺師のクヒオ大佐という人物。これを映画化したのだ。アメリカ空軍のパイロットという出で立ちで、女を騙し、金をむしり取るクヒオ。
彼の育ちは悲しいものであった。親の暴力、そういうなか、育った彼はいつのまにか、詐欺師になってしまっていた。
逢瀬を重ねて愛を囁き、金を奪うのだった。
本当は安いアパートに住んでいる彼であったが、いつも空軍部隊の前で車を降りるので、其処に住んでいると思う女。
だが憎めないのだ。堺が演じると憎めない人物となる。付け鼻で本物の外国人のような面立ちになっている。
最後は詐欺師と見破られて、警察に追いかけられるクヒオ大佐。
逃げ惑うのだが、とうとう捕まってしまう。
だが彼はすでに幻想の世界に頭が入っていた。
本物の空軍、本物の米兵士達。
おかしなものが見え出して混乱の中で映画は終わる。
女は、クヒオ大佐を追いかけて、走り出す。
彼はすでに警察の車の中で、観念して座っていた。