小さい時はブランコがあって、それに乗ったら、もう最高で、天国だ。
幼稚園でも小学校でも、並びができて順番待ちの騒ぎだ。
高く、誰よりも高く上がるブランコ、それは一つ下の女の子のブランコ。
でも落ちたら、多分首の骨を折るだろうよ。
なにをしても褒められないスッポコは、乗れるだけでよかったんだ。
でもすぐに降りて次の人に代わる。
日曜日は独占かなと、出かけてみると、女の子の姉妹の先客がいた。
美しい姉妹だ。こまっシャックれた女の子、何の因果で、そんなに大きな顔で威張っているんだい?
姉がいるってだけで、いばるの?ふーん、そんなものなんか。
桜の花が散っている。あたり一面散っている。なのに誰も其れをすくわない。
そんな人情もない彼らだったな。