スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

隠された日記 カトリーヌドヌーブ 2009年

f:id:dekochanya:20160221212217j:image久々にカトリーヌドヌーブの映画を見た。老年にかかろうとする世界の恋人ドヌーブである。

スッポコは、彼女風吹ジュンと重ねて見てしまった。年齢的には風吹の方が、随分と若いはずだ。
顔だちは似ている。カトリーヌが68歳ぐらいの時の映画で、恰幅もついて本当によいおばさんというかんじだがそれでも腐っても鯛のプライドが気持ち良かった。
この映画は、話も変わっている。子供の時、両親が離婚して、お母さんが家を出て行った。そしてそれっきり、母に会うことはなかった。「もう会わないから」と言っていたと、父親から聞かされる。父親と暮らす子供たち。
離婚の原因は、母親が、外では働きたいという気持ちがあるのに、主人がどうしても許さず、溝が深まったからであった。日本で言えば、大正か昭和の初期といった頃か。こんな事で離婚て変でもあるが、まあまあ原因はなんでもよかった。母に捨てられた女の子は、医者になった。医者というエリートになったのは母に捨てられたのち、立派になれば、ママが会いに来てくれるかもと思ったのかもしれんしね。😭ナミダ。この医者がドヌーブの役である。彼女の娘が、母になつかず、医者の母もそのことで、悩んでいた。
娘は、働いてばかりの母に、不満を持って、どうせわたしのことなんかと辛い気持ちを引きずっていた。母もしっかりと娘を受けとめられないじぶんに不完全さ感じ怯えていた。うまくいかない母と娘であった。そんな時、娘は母の母(祖母)の日記をみつける。あったことのない祖母の日記になぜか愛着を感じるのであった。
その日記を母に見せるが、母は突然変なことを言いだす。今まで思い出すまいと鍵をかけていた過去を一挙に思い出してしまったのだった。娘が見つけた日記のせいだった。孫を通して、娘(ドヌーブ)に伝えたいことがあったのだろう。日記には料理のレシピなどが書いててあるだけだったのだが。
スッポコはこの手の霊的な話に、めっぽう弱い。シックスセンスでもやっぱりおばあちゃんの霊が出てきて、孫を助けるがね。霊を信じて生きているわけでもないが、信じるのをやむ終えない時
もある。、田舎者っていう証拠だろうか。
        祖母は準備して詰めた荷物を何も持たずに、手ぶらで出て行ったという。その夜、祖父は、土に汚れて帰ってきた。つまり、祖母は祖父に土に埋められて死んだのだった!衝撃的な事実に鍵をかけ知らぬ存ぜぬを通してきた母親であった。こんな重すぎる秘密を持っていたら普通人は生きていられぬのではないだろうか?精神科の領域である。この前のスッポコのブログのユング様の登場もんである。殺人者の父親は老年になりつい最近死んだばかりだった。
長年隠されていた恐ろしい秘密が日記が発見されると共に出てきてしまったのだ。
日記には、殺されそうとかのことは書かれていないのだが 死者が教えたのだろう。
ショックで、寝込んでしまった母親であった。こんな事件であれば、母でなくとも気の毒にということで、もう母を責めたりはできないだろう。当然。
母よ娘は、再生的な新たな人生をおくることになつだろう。いや送らざるを得ない。。大きな傷を抱えたまま。
これはあまりに怖すぎる映画であろう!絶句!!
ただあまり重くなり過ぎず、美しい音楽と一緒に流れていくお話が、心地良い。
音楽が素晴らしいと思った。海のそばのお店にコーヒーを飲みに行っているような気分にさせられる。
ただこのようなプロットはダメダメというものだ。
主題である母と娘の行違いをもっときちんと描くべきであった。祖父祖母の離婚にまつわる事件はサスペンス映画ではないので絶対やめるべきだ。親子のもつれた関係は軽いノリでできる代物(シロノモ)ではない。それ一本でやってほしかった。このように感情が凍結してしまった親子は、結構いるものですよ。
 
f:id:dekochanya:20160221212537j:imagef:id:dekochanya:20160221212918j:image若かりしカトリーヌドヌーブ。写真もきれいだが、本当の彼女は、もっと生き生きとして、きれいだったのではないだろうか。サンローランとも仲良しであった。

 

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