カミュの大作である。宗教と、疫病。人間は、救われるのかと真摯に問うている。
追い詰められ、生き残った人間たちの生き様も、面白い。観察が生きている。
こんな気持ちにもなるよねと、共感する感じ。この辺りはうまいんだな。
朝夕めかしこんで、外出する街の人々は、その出立で、ペストの鼻をくじこうとでも思っているようすだ。
パヌルー神父の祈りは、とどくのか。彼は殉死するのであるが。
おどろおどろしいドラマが次々と波のようにやって来るが、
私は、何か違うような気がする。
カミュは、どこか、間違っている。ドラマチックに見せ場を作るのも、なにかを隠すためではないのか。
まず「ペスト」という題名がいかんのだね。
ま、でも色々考えさせられたよ、これが紛い物だとしても、自分の弱点をもう一度客観的にみなおすいい機会にはなったようだ。
また彼の一目散の気持ちに応えて、私も、後一踏ん張り、頑張ろうと力を貰った。
しかし、まあ、あれも気の毒なタチだ。
ノーベル賞を受けた翌年、良い町に、あたらしい家を持ち、親しい知人とドライブ中に、あっけなく事故死したのである。
このような終わりがくると、誰が、想像したであろうか?
良い言い方をすれば、彼は神のみ元へ行った. 彼の死によって、たくさんの人々が驚き、カミュは、この世に教訓を確かに残したのである。死をもって人生を贖ったというべき事である。 合掌。
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