実際にジミと付き合いのあった人たちのインタヴューが続く。他の映画もあるが、これは、より詰めた話となっている。家財を投げ打ってでも、ボブディランを崇拝していたジミだが、のちに、ノーベル賞をもらう事を予見していたのかもしれない。ここもやはりジミの凄いところだ。
音楽のエキスパートが4人ぐらい出てきて、細かく分析した。ジミの歌、、歌の出来、傾向、進んだ道、人間関係などだ。
いずれも、彼を褒めちぎり、聞いているものをその気にさせる。
アメリカより進んでいたイギリスのミュージック事情があった。ビートルズ、ローリングストーンズ ザ フーらが活躍していた。そういう土壌のある国でもあったのだろう。イギリスって、奇人変人の国の様な気がする時もある。
ここで受け入れられ生き生きと活動する彼であった。purple haze ,wild thingなどの型破りな歌が生まれた。批評家が言うには、従来の音律を破った、彼独自の実力について褒めちぎったり、また冷静な批評をしてゆく。ジミを批評する場合、確かに、冷凍庫の様に冷静なことが、大切であろう。熱で溶かされない様に対処する必要があるのだ。
これは、私も嬉しくなる。この歌、いつ聴いてもも只者じゃない!ウッドストックでの人気が、彼に拍車をかけた。
時間を経るに連れ、彼をサポートしていたマネージャーが離れ、だんだんおかしな方向へ。バンドのメンバーも一人脱退。
音楽を求めすぎるあまり、自制の効かない乱れた調子になってゆく。
元々、彼は、もっともっとと、音楽を追求してゆきたかったらしい。世界制覇を目指していたらしい。
だが、だれであれ、のべつまくなしにダラダラやっては、良いものは出来なくなる
サイケデリックで美しく、ヤクチュウになった様な彼の音楽を、聴いて楽しむ夏である。
時々絶望感に浸される様な気になる歌だが、いたしかたないだろう。