スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

映画 Hachi 約束の犬 2009年 リチャード ギア主演

f:id:dekochanya:20160315092347j:image日本の秋田犬が、どうしたわけかアメリカに迷い込んだ。相手はベテランで、回転の速いリチャードギアが爽やか過ぎるほどに演じている。話もわかりやすくテンポよく進んでいく。この映画に関しては、「語り」が入ってもうるさくはないと思うのだが。なんとなく伝わらないところが多いのもこの映画の欠点だと思う。

誰かにもらわれるためにアメリカに送られたのだが、なぜか待っても飼主はあらわれない。とうとうリチャードギアがもらいうけることになり家につれてかえる。
そこにはなぜか犬嫌いの奥さんが居てハチを毛嫌いする。この奥さんは、スパイダーマンの恋人のメリージェーンだなと気がついた。すこし老けた感じでまあでも綺麗かな。しかしあまりに気の合う主人と犬を見てやはり犬を飼うことに賛成するのだった。
ハチは由緒ある日本秋田犬で昔から人間のそばにいて忠義を尽くすタイプの犬であった。日本人が初めて犬を飼ったのも秋田犬であった。
毎日ご主人様を駅に迎えに来て、ちゃんと待っていて駅を通るひとは皆が知るようになった。
駅の前にはホットドッグの屋台が立っていて、そこのおじさんと奥さんがハチの証人であった。
日本映画では焼鳥屋のおじさんとおばさんだった。ところ変われば、ホットドッグやさんだ。
ギアは音楽学校の先生であった。ある日講義中に突然倒れて、あっという間に亡くなってしまう。葬儀もすみ、皆で喪に服していた。そうするとやはり奥さんはサッサと引っ越してしまう。ここも日本版と同じだ。
ハチは娘の家に引き取られる。娘は結婚して子供もできていた。ここも前の映画と同じである。が、結婚して子供ができたって、ちっとも幸せじゃあないさ。所帯染みて苦労ばかり、と大人は、スッポコは知っている。こんなにじぶんを犠牲にして 主人と子供のために心を砕き愛を与え、つまりはほんとうに愛されたこともないまま年老いて最後は邪魔者扱いだ。これがは母親の平均的な姿だ。これでは誰もたまらない。
女のする家事というものだって、一生を通すと物凄い仕事量になる。
だが慣習というものは動かし難いのだし、いかんともしがたい。
スッポコは結婚制度と学校制度が大嫌いだ。人間を貶めて、自殺する子供達がふえていても知らん顔。
いつもどこでもボスがいて、甘い汁を吸っている。官庁も学校も病院でもどこでもそいつらのいうとおりにうごくんだな。もう堪らないな。
ハチは主人が死んでからも十年間も駅に現れて待ちつづけた。人間ならば、亡くなったひとを迎えには行かないものを、犬の知恵では不可能だということだ。
しかしこれはどういうことだ。犬が人間より知能が劣っているという事実を見せつけられて、よろこぶひとはいないだろう。
日本人は忠義を尽くすことが好きだ。それが犬と一致したのか。
どちらにしてもやはりこの映画も納得のいかないものになった。いきているときの関わり合いが、物足らぬのだ。
犬という生き物は、もっと人間と密接なものという思いがスッポコに強すぎるためだろうか。f:id:dekochanya:20160315093552j:image

 

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