なんかオタクっぽいおじさんの松尾監督の映画。かわった面白い映画だった。午後はダラーとして、この映画を見て終わった。
なんでもお金で解決しようとする世の中で、お金は1円も持たず 、生活する男がいた。青年というほどか。銀行員だった彼は、お金せいで、人生を壊された人間を多数見てきて お金ほど怖いものはないと考えるようになり、とうとうお金を見るだけで、怖くなる「お金アレルギー」になる。
これは困った。この世は、お金なしでは生きて行けないのに。東北のある山村で彼はくらすようになる。コメ作り中心の村でど田舎といったところであったが、それがかえって幸いして、彼は生きて行く。お金とは関わることなく生きて行けるのは田舎しかあるまい。人ごとではなく、スッポコの田舎村によく似ていて目を何度もこすった次第だ。
龍平が、村のために銀行に行った時は、沢山のお金を見てものすごくグラグラと倒れそうになり、とても面白くて笑い続けた。人は苦手な物の前では、なめくじのようになってしまうことがある。ワテも苦手な物があってあのようにパニクりそうになることがある。すごく良くわかる。
ジヌとは氏神様のことではない、「ゼニ」が訛ってジヌと発音する。銭、お金のことであった。へー、そうだったんだと。
とぼけた村人と、数人の役場の職員がいた、町長の、阿部サダヲはやたらと、キックする体育会系の男。奥さんは、松たかこだ。西田敏行は、不思議な生き神様として村を守っていた。
そういう不思議な村であったが、お金のない青年とはだんだんと心で繋がっていった。
結局お金というものが、人間にもたらす害毒というものが分かってくる。お金がなければ、人間は生き生きと関係しあえる
本音で生きることが可能だという理想郷が垣間見えて来るのだった。
そういう面では、松尾の人生の見方は、多くの人の共感を得られるはずだ。これが本当の断捨離だ。
松田龍平もマズマズのところをやって見せている。特に、キスシーンは上手いものだったな。
でも、なんで?そこが、強調されてたの?